2009年9月30日水曜日

ラダー・カバー 2

[前回] は仮縫いの途中までだったが、ほぼ上の部分を縫い終えたところで再度フィットさせてみた。

この日はラダーを船体に装着しているブロンズ製金具(ピントルとガジョン)、およびカバーを結ぶ(留める)各ファスナーの位置の再確認。

縫いはセイルメーカーの工業用ミシンがないので、家庭用ミシンで針が折れないように、ゆっくりゆっくり、注意深く縫っている。


尚、コーナーのラウンド(R)の部分は縫い代が狭い方が縫いやすい。

何とか形が見えてきたので、ティラー・カバーと重なる部分も再考中(*)。






* 実は今あるティラー・カバーの上に、このラダー・カバーの象鼻の部分を重ねるように置いて、紐で結べば良い、という考えだったが、どうせなら一体化したティラー+ラダー・カバーにできないだろうか。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ

2009年9月29日火曜日

波任せ (Video)

風は2ノット以下に落ちた。



セイルボートは船体が丸みを帯びたラウンド・ビルジと呼ばれるタイプが殆どで、[フリッカも例外ではない] (リンク先6ページの断面参照)。このためイニシャル・スタビリティ(初期安定性)は低く、風がないと、見ての通りこのような波高30cmにも満たない波でもユラリ、ユラリ。

尚、鉛のキールの付いたフリッカのラウンド・ビルジの船体は、約25度までは比較的簡単に傾くが、それ以上は傾けるのに力が要る。快調に帆走中のヒール角は通常25-30度位、ダブル・リーフのメインとフルのジブで30ノット以上吹くと、ビーム・リーチでヒール角が約35-40度になる場合があり、強烈なパフで時折45度くらいヒールしてサイド・デッキが潮に洗われるデック・アウォッシの状態になる。それでもフリッカの場合腰が強く、不安感はない。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー!フリッカ・グループ

2009年9月28日月曜日

9月第4土曜日 (Video)

北東から2-3ノットの風。南東に向かおうとしているが、基本的には約0.8ノットの潮に行き先を任せている状態。サンフランシスコ湾サウス・ベイにあっけなくシーズンの終わりが来た。これからもたまにはセイリングできる日があると思うが、活動はオフ・シーズンのメンテが主になる。



しかし、暑い日なのでこうやって海上に出ているだけでもまだ涼しい。コックピットでのんびりランチを食べて海上ピクニック。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2009年9月27日日曜日

カイト・キャム

スチール写真しか撮れないが、面白いものが手に入った。凧とキャメラがセットになったカイト・キャム。

会社で$75のeBayクーポンをもらったので、何を買おうかとサーフしていたら飛び込んできたのが [これ] 。

イギリスからの郵送料も含めると、$75では足りず、不足分の$1.19を PayPal (ペイパル) で支払って、待つこと4日間。意外と早く着いた。

パッケージを開けたところ。凧は底辺120cm x 高さ60cm のデルタ。骨は真ん中と翼の両辺に1本づつ装着済み。真ん中上部両脇に1本づつ短い骨が並んでいるがそれは真ん中のボタンみたいな丸い基部と両翼の三角形の袋に底辺と水平に入れる骨。骨はファイバーグラスだが、見た目はいかにも華奢。取り扱いは注意を要する。尚、凧に表裏があるとすれば、この写真に写っているのは裏側(凧を揚げた場合、地面・海面からは見えない上の面)。

さて、画面向かって右側の翼の上に乗せてある緑っぽいものがベルクロつきのキャメラ固定板。その固定板にも水平に骨が1本付いている。さらにあと2本、キャメラ台を吊るす役割の骨がまとめてある。これらキャメラ関係のものはすべて凧の表側(地面・海面から見える側 = 今この写真に見えている側と反対側)に組み立てる。(組み立てた様子は上のリンク先の絵を参照され度。)

画面左上に並んでいるのは説明書、キャメラからラップトップに転送用のソフトウェアのCD、そして USB ケーブル。また、凧の下、凧揚げ用のリールの横に置いてある緑のテープは、凧を安定させるためにつける足。(大昔、子供の頃、奴凧に細く切った新聞紙をつなぎ合わせた足を2本付けていた。)

バカチョンのキャメラは約 6cm 角。手に取っても(まだ電池は入れていないが)、重量を感じないほど軽い。




シャッターは電波によるリモート・コントロール。

キャメラのコントロールは凧を揚げている状態で親指1本でできるようになっている。白く見えるのはもちろん凧揚げ用の糸。



まあオモチャだが、キャメラ用、リモコン用、それぞれ2本のAAAサイズの電池以外何も買う必要のないこのキット、カイト・キャムの初心者にはもってこいだろう。

カイト・キャム(キャップ KAP = Kite Aerial Photography) は本格的にやろうと思えば、いや本格的でなくても、いろいろ仕掛けが必要で( [一例] )、いつか自艇セレニティを上空から撮ろうと思っても、つい延び延びになっていた。

このカイト・キャム、高度25mまで揚がるらしいが、風が弱すぎると海面に落ちる。強すぎると壊れるか、糸が切れる。8-10ノットくらいの風が最適だろう。いつかそういう風の時に撮ってみたい。が、使い捨て、位の気持ちでいた方が良さそうだ。本当に撮れるのかな。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity 関連のものです。)
www.yachtworld.com SEARCH ボタンの上の欄に Flicka と入力して検索すると、今売りに出ているフリッカがリストアップされます。

2009年9月26日土曜日

帰路 (Video)

サンフランシスコ湾、ベイ・ブリッジの東と南に延びている部分をサウス・ベイと呼ぶ。

サウスベイは太平洋から入ってきた各種貨物船の停泊場所でもある。ベイの中央部に沿って本船錨泊域が指定してある。船によっては2週間以上も錨を降ろしている場合がある。コンテナ船はオークランド港の岸壁空き待ち、タンカーはノース・ベイのシェブロン石油基地のバース待ち、バラ積み船はタグがバージ(台船)を寄せ、その場所で積み下ろしをする場合もある。

見えにくいがこの日は画面奥、ベイ・ブリッジの近くまで5ハイが休んでいた。



帰路、少し風が落ちたのでセカンド・リーフを振り払って、シングル・リーフ。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ、売りに出ているフリッカの一覧

2009年9月25日金曜日

17ノットでダブル・リーフ (Videos)



セイルが新しいのでパワーがある。17ノットで早くもダブル・リーフして快走。(ビデオで9月第2土曜日と言っているが、第3土曜日のマチガイ。)



セイルのシワとりのため、リーフ・クリングルをもう少し下に引いて締めこんだ。

(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの 「フリッカ・データベース」

2009年9月24日木曜日

15+ノットの風で快走 (Video)

9月第3土曜日の続き。ますます調子が出てきた。

メイン・ベイでは夏日のように太平洋から25ノット以上の風が吹いていた。このサウスベイでは15+ノット。



ガソリン(お金)を燃やして懸命に走るパワーボートを見るたびに、風で快走するセイルボートの素晴らしさを感じる。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ、売りに出ているフリッカの一覧

2009年9月23日水曜日

ラダー・チーク製作の準備

今年オフ・シーズンに作業を予定しているラダー・チーク新調の準備が整ってきた。

材料。画面左はeBayで買ったブラジル産ティーク板。長さ59インチ、幅13インチ、厚さ7/8インチ。フリッカのラダー・チークの厚さは7/8インチ。(厚さ3/4インチの板は良く見かけるが、7/8インチのものはなかなかない。ラッキーだった。)

画面右はステンレス・スチール板。ティークの板の外側をこれでカバーする予定。その下は金切りバサミ(アヴィエイション・スニップスと呼ぶ)。


ティーク(teak)材は天然の油を含んでいるので大変腐りにくい。通常ティークは東南アジア産だが、この板はブラジル産。



59 X 13 X 7/8インチのサイズなので、両舷のチーク(cheek)をとってもまだ十分あまる。キャビン内の造作物に利用しようと考えている。

eBayでの価格は [$38.99だった] が、フロリダからカリフォルニアまでの配達料がほぼ同額かかり、計$75.66だった。

この板のカットには電動円形ノコではなく、[ドイツ製ファイン・ツール] を使うことにしている。このツールは家の修理改善などフリッカ以外にも使えるので既に購入済み。

ステンレス・スチール板は20番ゲージ(厚さ約0.91mm)。品質規格番号は304番(板では汎用として最も良く使われている)。



ラダー・チークのサイズにあわせてカットしやすいように7.375インチ x 20.375インチの大きさを指定してオンラインの金属屋さんから2枚購入。価格は2枚で$29.17、送料も入れると計$56.46。

表面加工はピカピカのグロスではなく、多少グレイズをかけたものを選んだ。今鈍く輝いている方が裏、傷よけの白いシールが貼ってある方が表になる。

手早く済ませたい人は、近くのホームセンターで買えるスウィング・ドア用キック・プレイト(ドアを手を使わず足で押して開けるためのステンレス・スチール製の板)からカットできるかも知れない。

ハサミは [参考にこちらを参照]。この参考サイトのものはステンレス・スチールなら20番まで切れる、とあるが、小生が近くのホームセンターで購入したものは22番(約0.76mm)まで切れる$15.27の代物。20番を切れるものが店になかった。家に帰ってテストしてみたら、20番の板のコーナーが簡単に切れた。

しかし、本番では最初からこのハサミは使わない。まずファイン・ツールでカットするラインに沿って板を薄くした後、ハサミで落とすことを考えている。(ファイン・ツールは木でも金属でも切れる。)

尚、ラダー・チークとはラダーの両面に装着してあるラダーの構成品で、[このページ] 4-8枚目の写真に写っているもの。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity 関連のものです。)
フリッカ・ホームページ

2009年9月22日火曜日

ビルドアップ (Video)

風は瞬く間にビルドアップして14.7ノットとなった。すぐにメインをシングル・リーフ。



やはり古い25年もののセイルと比べて、ニューのセイルで20%くらいパワーアップしたような気がする。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー!フリッカ・グループ

2009年9月21日月曜日

風はシフトして西風 (Video)

昨日のビデオから1分と経たない中に、風がシフトした。北から北西、西とまわって10ノットとビルドアップ。またたく間にのんびりムードが一変。



針路は北に変更。対地艇速約4.3ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2009年9月20日日曜日

9月第3土曜日 (Video)

今週末土曜日は快晴、12時半出航。マリーナの外は北風約4ノット。シーズンの終わりとも言える出だし。

いつもなら真北へ針路をとるが、真東に向かう。



肌を撫でる風はヒヤッとして心地良い。秋を感じさせる。今日はのんびりいこう、と心を決めていたらだんだん風がビルドアップしてこの時点で約7ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの 「フリッカ・フレンズ」 会報。PDFファイル。写真も豊富。

2009年9月19日土曜日

風のある海域 (Video)

14-15ノットの西風、メインをシングル・リーフ。



行きは逆潮で対地艇速3.2ノット、帰りは連れ潮で5.3ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
www.yachtworld.com SEARCH ボタンの上の欄に Flicka と入力、検索するとリストアップされます。

2009年9月18日金曜日

霧曇りながら快適 (Video)

暑い日ざしがないので心地良い。



キャメラのマイクが拾ったかすかな音楽(こら、鉄矢)は無視されたし。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの 「フリッカ・データベース」 またイッパイ(一艇)追加されました。

2009年9月17日木曜日

ラダー・カバー

作成中の様子。

先ずアルミホイルでラダーの型を取り、それをもとに薄紙(トレーシング・ペイパー)でこのパターンを作った。





そのパターンから薄い布のハギレを使って、プロトタイプを作成。先週末、そのプロトタイプを試着させてみたら、うまくフィットした。


Sailrite から購入したサンブレラの生地(1ヤードx1ヤード、マッチした糸、送料込みで$28.15)で本番の作業に入る。



チョコでつけた白いラインは縫い代のミシンの縫い目を入れるところ。尚、端はホツレ止めに、ピンキング(ギザギザ)はさみで切った上で、ミシンでジグザグ縫いをしてある。

両舷の布と間(ラダーの厚みの部分)の布を仮縫い中。

すべてベター・ハーフの手作業。この後はまた後日。











(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity 関連のものです。)

こちらは ⇒ eBayで売りに出ているフリッカ ハル番号388、1990年製。内外ともにピカピカ。(日本時間9月18日正午くらいにオークションが終わるのでその後はクリックしても出なくなると思います。あしからず。)

2009年9月16日水曜日

ルー・ワード = 風下側 (Video)

プルピットのプラットフォームから見た様子。



いつもライフラインにヒラヒラぶら下がって風に吹かれているのは、ジブを畳んでクラブ(ブーム)に括り付ける時に使うセイル・タイ。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ

2009年9月15日火曜日

北東へ (Video)

9月第2土曜日の続き。舵取りは艇にまかせてのんびり。



6-7ノットの西風で、北東に向けて動いている。このあと9-10ノット、12-15ノットと風のある海域に入って行く。まだ2-3週間はシーズンが楽しめそうだ。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの 「フリッカ・データベース」

2009年9月14日月曜日

ジブ・アウトホルとリーフィング・ライン

ジブのクルー(下部後端の孔)をクラブ(ブーム)に固定しているのはアウトホルと呼ばれるライン。セレニティのジブのアウトホルは極めて簡単。

直径3/16インチのラインを使っているだけ。ラインの左舷の端はクラブに装着した金具にボーリン(という結び方)で結わえている。



クルーを通って右舷側に出たラインはやはりクラブに装着した金具を通り、少し前方にあるブロンズ製クリートに固定。




ジブをリーフ(縮帆)する時は、先ずコックピットからジブのハルヤード(セイルを上に引っ張り揚げているライン)を緩め、フォアデッキに足を運び、このクリートしてあるアウトホルを緩める。

次にセイルのラフ(前の辺)を引いて下ろし、新しいタックになるクリングル(孔)をグースネックに付いたフックに掛ける。

続いて新しいクルーになるこのセイル後端のクリングル(孔)を、そこに通してあるリーフィング・ラインでクラブ(ブーム)まで引き下ろす。


リーフィング・ラインはクラブに装着してある例の金具を通って、アウトホル用よりもっと前にあるクリートに固定してある。




クリートしてあるラインを外して引き、クリングルをクラブに引き寄せ、クリートし直すのに時間はかからない。

この後、コックピットに戻ってハルヤードをピンと上まで引き、またフォアデッキに戻って、セイル前辺と後辺の間に、一列に並んだ、グロメット(小さい孔)に通してある3本のラインを、クラブに廻し、結わえて作業は終わり。

デッキとコックピットの往復を少なくするために、3本のラインを結ぶ作業を先にして、最後にハルヤードを引いても可。(船首が風上に向いていない限り、セイルは自分では落ちてこない。)

***

尚、安全のためリーフィング作業はできるだけセイルのウェザー(風上)側から行う。リーフ・クリングルを下に引く作業も然り。リーフィング・ラインは両端ともクリート留めしてある(左舷は一番上の写真、新しいブロンズ製クリート、右舷は一番下の写真、一番右のクリートをそれぞれ参照)ので、いつもウェザー側から引っ張って再固定できる。

(写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2009年9月13日日曜日

ジブ・コントロールライン (Video)

9月11日に書いたように、今週末(9月第2土曜日)は出航前にブロンズ製クリートをクラブ(ブーム)に装着、コントロールラインを扱いやすくした。



これでコントロールラインの調整も簡単にできる。ビデオはマリーナのすぐ外。これから風のある海域(北へ約1マイル)へ向かっているところ。今日は霧のおかげで暑くも寒くもなく、何か春を思わせるような日和だった。

下はマリーナでクリート装着完了時のスチール写真3枚。

ピカピカのブロンズも1~2週間でいわゆる青銅色になる。









ラインはセイルのタック孔に掛けてあるシャックルに通してターンしている。








ラフのハンク計9ヶの中、下4ヶがこのようにコントロールラインに付けてある。上5ヶはセイルのラフに直接付いている。




(ビデオ、写真はいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
日本のヤフー!フリッカ・グループ

2009年9月12日土曜日

霧 (Videos)

午後4時くらいになって半島の山々を霧が越えてきた。しかし、サウス・ベイが霧で覆われることはまずない。(今週のビデオはすべてサンフランシスコ湾のサウス・ベイ。)

SF市街前のセントラル・ベイはちがう。太平洋から西南の風に運ばれゴールデンゲイトから入ってくる霧が、風下のバークレー方向にまっすぐ流れる。土地のセイラーたちはその幅1マイルほどの帯状の海域を 『スロット』 と呼ぶ。スロットは太平洋に霧が出ると瞬く間に20ノット以上の風に乗った厚い霧の急流に覆われる。1メートル先すら見えなくなることがある。ところがこの帯の外は陽が射している、といった具合で大変対照的。



サウスベイは半島の山々に遮られ、霧が海面まで降りて来る場所は限られている。小生のマリーナとSF空港の間に、ちょうど山が低くなったところがあり、そこだけが濃霧に覆われて暗くなるだけ。



昨日書いたように、ジブのラフ下部のコントロール・ラインの引き込みが充分ではないが、楽しいセイリングだった。明日はどうだろう。9月中旬だからそろそろシーズン終わりの兆候が見えてくるかも知れない。

(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ

2009年9月11日金曜日

ジブの改善点 (Video)

主にルー(風下)から見たセイルの様子。シングル・リーフのメインはOKとして、ジブの様子を見て欲しい。

まずラフ(セイル先端の辺)。以前書いたように、このニューのジブのラフの下半分はハンクが直接セイルに付いているのではなく、セイルに付いたコントロールラインに付けてある。ラインの締めが弱いとこのようにセイル自体がフォアステイから離れ、特にハンクとハンクの間のセイルが局部的に膨らんでラフの線が崩れる。

実は直すのは簡単。ラインを後10センチ弱、引き込んでクリートし直せば良い。ところがこの日はまだクラブ(ブーム)の前半分くらいに設置する予定のこのライン専用のクリートを装着していない。クラブの下にあるベイルと言うU字型の金具に結わえてあるだけ。このため船首を風上に向ければ別だが、帆走中のラインの調整は、ちと難しい。風の力、セイルの力に対抗して引き込むことは引き込めるがベイルに結わえられない。従ってこの日はズルをして直さなかった。



もうひとつ。今度はリーチ(セイルの後辺)を見て欲しい。こちらも下に近い部分が膨らんでいる。これは上にあるクリングル(リーフ用の孔)に通したリーフィング・ラインが、リーフしていないにもかかわらず多少下に引き込まれてセイルが完全に展開するのを邪魔しているからだ。

リーフィング・ラインを緩めてやれば簡単に直る。直さなかった理由はクラブ後端にシーブ(滑車)がなく、トッピング・リフトを固定している小さいU字型の金具に通したリーフィング・ラインが、トッピング・リフトとギューギュー詰めになり、そこでジャムしてしまったため。これも帆走中に直すのは大変なのでズルを決め込んだ。

今のリーフィング・ラインは必要以上に太いので、一回り細いものにし、かつ、トッピング・リフト用の金具を通すのは実際にリーフする時だけにすればこの問題は起きない。

今週末は以上2点を改善した上で出航だ。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ、売りに出ているフリッカの一覧

2009年9月10日木曜日

手放しで様子を見る (Video)

タックした後、ティラーから手を放して(オートパイロット、ウィンドヴェインなど自動操舵装置は一切ない)走りの様子を見てみる。



フルのジブは満帆、シングル・リーフのメインはたまにバックウィンドが入って振れている。もう少しメイン・シートを引き込むと良かっただろう(こういう時、トラベラーがあると効果的)。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの 「フリッカ・フレンズ」 会報。PDFファイル。写真も豊富。

2009年9月9日水曜日

ますます快調 (Video)

朝、または前日にセントラル・ベイまで出かけ、午後3時頃南下してスターボード・タックで戻って来る2艇と行き違う。

1艇目は40フィートくらいのスループ。2艇目は38フィートのカッター(前帆2枚)。このカッターはマリーナではセレニティーから3艇ほどしか離れていない、ご近所さん。船首がクリッパー・バウと言って、昔の高速帆船のクリッパーの形を真似たもので、細くなっている。(古の名艇、日本製のフジ・ケッチがクリッパー・バウで知られている。)



風は15ノット超、パフは20ノットを超えるが、この日はフルのジブ+シングル・リーフのメインで通した。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
www.yachtworld.com SEARCH ボタンの上の欄に Fuji Ketch と入力して検索するとフジ・ケッチ、Flicka と入力して検索するとフリッカがリストアップされます。

2009年9月8日火曜日

風がビルドアップしてくる (Video)

マリーナから1マイルちょっとのゾーンに近づくと風も予想どおりピックアップしてくる。



サウス・ベイは広いので、他の艇が出ていてもめったに針路の交錯を心配しなくて良い。自分たちのセイリング・グラウンドという感じ。スポーツ・フィッシングの小型パワー・ボートの数は8月に入って目に見えて減っていたが、この土曜日はただのイッパイも出ていなかった。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ

2009年9月7日月曜日

9月最初の土曜日 (Video)

マリーナの外は7-8ノットの風しかなかったが、西風だったのでこの後すぐにビルドアップするだろうと予測して最初からメインをシングル・リーフして、のんびり北上中。



土日月と3連休、しかもシーズンの終わりに近いせいか、今の中にと、当方のマリーナから出航した艇の数も多かったようだ。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
日本のヤフー!フリッカ・グループ

2009年9月6日日曜日

ドロップ・ボード(差し板)のストラップ

差し板の流出防止対策についてはこれまでもいくつかの写真をアップロードして来た。(このブログ・ページ左上のサーチ欄に 差し板 とタイプしてSEARCH BLOGをクリック。)今日の写真は、頑丈で使い勝手も良いという、ストラップを使った方法。

#358 『サン・スチ』 のオーナーがUSフリッカ・グループにアップロードしたもの。これを見た他のメンバーからの反応も良いようだ。

コンパニオンウェイの入り口下部に各舷2列、ストラップの端が固定してある。固定先は幅2インチの『フットループ』 と呼ばれる金具。


この艇の差し板は80年代の3枚式。ストラップは内側の列のセットが一番底部の差し板用。外側のセットは2、3枚目用。使わない時はこのように場所を取らないよう、ロールアップしてある。(内側のセットはデモ用に伸ばしてあるところ。)

1枚目を差して固定。ブリッジデッキのあるフリッカでも外洋を航海する時は通常このように1枚目は差したままで大波からキャビンを守る。


フットループとストラップ自身についた締め具に通したストラップをグイッと下へ引いて、差し板はビクともしなくなった。差し板に付けた 『フットループ』 は幅1インチ。

2、3枚目も差してストラップを金具に通したところ。

3枚目用のストラップは2枚目用のストラップに縫い付けてある。


2枚目用ストラップは黒ではなくカラー(無論、右舷緑、左舷赤)にして3枚目用と混同しないようにしてある。

ストラップを全部引き締めて3枚全てを固定したところ。

ハッチボードに付けたストラップはハッチボードを引くためのハンドル。


もう少し寄って左舷側を撮影。こうして固定しておけば、仮に艇が360度ロールしても差し板が落ちて流れることはないだろう。



(写真はいずれもPSC製434艇中358番目 Sans Souci です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2009年9月5日土曜日

フォアデッキにディンギーを保管

フリッカはデッキ長20フィートなのでディンギーを運ぶには通常曳航するか、エア抜きしたインフレイタブルをたたんでクォーター・バースに置くのが普通。

#314 『ロウディー』 ではフォアデッキを利用している。

キャビン前壁とフォア・クリートの間にうまく収まっている。






カバーを外すと、バッグに入ったディンギーが2本のストラップで固定されているのが分かる。



仕掛けはこうだ。台になる2本の木がスルー・デッキのボルトで固定してあり、その下にストラップが通してある。

スルー・ボルトはバック・プレートとウォッシャーを当ててナットで締めこんである。頑丈だ。



(Vバースの天井部分だからボルトを短く切ってキャップ・ナットを被せると、頭をぶつけて怪我をすることもなく、見栄えも良くなると思う。)

台になる木には切り込みが入れてあり、ストラップがずれないようにしてある。




オーナーいわく、「まだ試したことはないが、この仕掛けはライフラフト(非常用救命筏)にも使えるかもしれない。」 一考に価する。

(写真はいずれもPSC製434艇中314番目 Rowdy です。)
フリッカ・ホームページの 「フリッカ・データベース」 にある同艇

2009年9月4日金曜日

リーフした各セイルのクロース・アップ (Videos)




↑ アミッドシップから見たメインとジブを中心に。



↑ おまけ。スターン・レイルの上に立って撮影。

***

今週末(9月第一週末)はレイバー・デイ・ウィークエンドで3連休。アメリカではこの週末で夏は終わり、と考える人が殆ど。だが、カリフォルニアは風がある限り、シーズンは続く。尚、3連休だから例によって土曜日は船中泊する。

(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
フリッカ・ホームページのフリッカ・スペック

2009年9月3日木曜日

ルー(リー)とウェザー (Videos)

例によってブロードバンドの人は2つ同時にスタートされ度。



↑ ルー・サイド(風下側)。左舷。



↑ ウェザー・サイド(風上側)。右舷。

(ビデオはいずれもPSC製434艇中295番目 Serenity です。)
フリッカ・ホームページのカバーを飾った写真一覧

2009年9月2日水曜日

フリッカの得意とする領域 (Video)

重量艇のフリッカ(普通の20フィート艇の3-4倍ある)は風がビルドアップしてくると本領を発揮する。

普通のセイルボートは風が20ノットも吹くと足元がおぼつかず、コントロールに苦労する。

フリッカは20ノット超の風で安定して走る。排水量が大きいということは長期クルージングに必要な、水、食料、衣類、備品、その他の品物を積載して走れるということでもある。外洋艇としての面目躍如だ。



この時、風は約24ノット。フリッカに乗っていて良かったと思う時だ。ダブル・リーフのメインとシングル・リーフのジブで艇速は5.1ノット。潮は満ち潮でも退き潮でもない、スラック・タイド。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページのフリッカ登録データベース

2009年9月1日火曜日

ジャイブ (Video)

メインはダブル・リーフ、ジブもリーフの状態で、ジャイブ。



尚、セレニティのジブはクラブ(ブーム)付きで、シートは1本のみ。ポート・タック時でも、スターボード・タック時でも、その1本のシートはポート(左舷)側に引っ張ってある。このためジャイブやタックでセイルが右舷から左舷に動く場合、どうしても少しシートの引き込みが必要となる。

逆にジブが左舷から右舷に動く場合、シートをわずかに出してやるとちょうど良い。

***

この後、タック、ジャイブを連続して行う360(1回転)をして帰途についた。

それにしても海上は涼しくて良い。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ、売りに出ているフリッカの一覧