2014年2月28日金曜日

ブラック・スワン

日本のヤフー・フリッカ・グループに入っていた写真の続き。

南カリフォルニア、ロサンジェルス南部のブラック・スワン。と言っても昔の写真なので現在の居場所は分からない。1979年製。

インフレタブル・ディンギーを左舷クォーターに抱いて帰港中。






ディンギーのペインター(バウのライン)を左舷プライマリー・ウィンチ後ろのクリートに掛け、ディンギーのバウ及び右舷側が浮く程に引き寄せている。ディンギーをスターンから曳いていると後進する際注意しないとラインがプロペラに絡まる危険性もあるが、この写真の方法だとその心配はない。

註:機走中だが下のタグ(ラベル)は例によって帆走となっている。悪しからず。

(写真はPSC製434艇中、番数不詳 Black Swan です。)
フリッカのリグ

2014年2月27日木曜日

セレニティー ポートライト(大) 分解点検

まず大きいポートライトを外して分解、原因を探る。

ゴムのコード(パッキン)を外す。

パッキンの入る溝に水漏れは皆無。全体が3年前のきれいなまま。


次に上の写真の溝の中に見える白いコーキングの外周部分に何回もイグザクト・ナイフ(カッター)を走らせコーキングをカットして除去。その後レンズ(ガラス)を押さえる内枠を留めているネジを外し、内枠を取り外す。

ガラスの厚み部分と外枠の壁間にベディング・コンパウンド(コーキング)が無い。

これが原因だ。



ここにもゴムのパッキンの下に見える白いコーキングの外周部分の様に(1枚目の写真参照)隙間を埋めるコーキングが必要だ。3年前作業した際、最初の2枚はガラスの外側平面部と枠の平面部間だけベディング・コンパウンド(コーキング)を敷き、ガラスを置いた後、この溝をコーキングで埋めるのをスキップしてしまったらしい。赤面の至り。

溝(ガラスのぺリメーター部分)のクロース・アップ。

この溝を忘れずにコーキングしよう。




せっかくなのでまた全体をクリーンアップして、コーキングも全てやり直し、内枠を留めているネジも全て新品に取り替えるため(ネジは3年前1箱=100本のバルク買いをしたのでまだ半分以上残っている)、家に持ち帰って作業することにした。

ポートホールは1週間ダックテープの世話になる。









(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのスペック

2014年2月26日水曜日

セレニティー ポートライトの水漏れ

2月に入って毎週本格的な雨が降っている。そこでマリーナ係留時は常に付けっぱなしの [室内カバー] を外して確認したところ2個のポートライト(スターボード側一等前と一等後ろ)にリークの跡。しかし幸いなことにいずれも滲み出て来た程度で、室内に雨水が垂れるという程のものではない。

キャビン側壁は直立ではなく艇の内側に向け [傾斜] しており、かなりの雨が降るとポート外側下部に水が溜り、雨上がり後も長時間染み込み続けることになる。

個室ヘッド内の大型ポート。

枠上に緑青が見られるのは水がレンズの下を通って外側から内側に入ってきた証拠。


つまりゴムのパッキンには問題は無いという事だ。

こちらは一等前の小型ポート。

やはりレンズのぺリメーター(周囲)からの滲み出しが原因だ。




***

ちなみに以下は他のポートの様子。

左舷側大型ポート。何の異常も無い。










右舷側真ん中。全く健康。

左舷側2個の小型ポートも同様。







***

ポートライト全6個のレンズ(ガラス)並びにゴム製コード(パッキン)の交換を行ったのは [2010年10月~11月]

問題の出た右舷側の一等前と一等後ろの2個は全6個中、[最初に交換したペア] だ。注意不足でガラスを嵌める時にコーキング(ベディング・コンパウンド)の不足箇所があったとしか思えない。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2014年2月25日火曜日

セレニティー アワー・メーター用カバー ドライ・フィット

昨日見たアワー・メーターの木のカバーにステインを浸み込ませ、2月22日土曜日、艇に持ち込んでドライ・フィット(試着)。

試着前、ベター・ハーフがふとアワー・メーター内の水滴が消えている事に気付く。






3~4日好天が続いたためか。それにしても通気はどうなっているのだろう。数字の並んだ長方形の口を通って裏側から逃げているのだろうか。

ともかくドーム内は完全に乾燥してしまった様なのでプレキシグラスにドリルで通風口を開ける作業は今のところ中止し、取り敢えずプレキシグラスのぺリメーター(周囲)にも透明のシリコン・シーラントを塗り、湿気が再度外から入らない様にした。(それでもグラス内側中心部に水滴が付くか否か、今後観察を続ける。)

またメーターの数字は日陰になると読み取りやすくなる。従って庇はプレキシグラスに孔を開けるか否かに拘わらず装着する事に決定。

ドライ・フィット。

極く僅かだが開口部の円周を大きくする必要があることが判明。





その処理は半ドームの庇で隠れている部分だけのサンディングで出来そうだ。

問題はこれ。

エンジン・ダッシボードの庇とのオーバーラップ。






これはダッシボードの庇の下げ部分を短くすることで対応する。見てくれは悪くなるかも知れないがダッシボードの庇はいずれレッドウッドの板切れで作り直すことも考えているので取り敢えず1~2シーズンはこれを使って様子を見ようと思う。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ (全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック)。

2014年2月24日月曜日

セレニティー アワー・メーター用カバー

[前回] 書いた様にアワー・メーターのプレキシグラスのカバー上半分にドリルで幾つか湿気抜きの孔を開け、その上を庇(ひさし)で覆うことにした。家にある板のスクラップ(端切れ)を利用する。

材料は厚さ1/4"(インチ)の合板と同1/2"のレッドウッド(画面右下に重ねてある小2枚)。





円形の開口部が見える四角い紙はテンプレイト(型紙)。その他の合板や図面はいずれも無視され度。

型紙どおりにカットした合板にレッドウッドから切り出して成型した半ドーム状の庇を接着。






表はサンディングで滑らかに仕上げたが、裏はこの程度で良しとする。







尚、適切なツールが無いので合板の孔は円周に沿ってドリルで幾つも小孔を開けた後ノミ及び彫刻刀で手作業。最後はサンディング。ドームの裏は殆ど彫刻刀による手彫り。ソフトなレッドウッドなのでカットは簡単だが調子に乗ると思わず必要以上に大きな木片が板目どおりに欠け落ちてしまうことがあるので少しづつ少しづつ切り取って行く慎重さが必要。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity 関連の品物です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2014年2月23日日曜日

#418 ジュビリーのアンカー・ホウルダー

ジュビリーのバウ・プラットフォーム先端部にはティークの板が重ねてあり、その板にはアルミ製のカスタム・プレイトが装着されている。

全体像は [こちら]












逆ハの字型に配置されたフィンも付いており、デッキ上のアンカー・チェインをきちっと引くとプラウ・タイプのアンカー(恐らくデルタ・アンカー)のフルークをしっかり固定することができる。

***

尚、デルタと同じプラウ・タイプで、フリッカにスタンダード品の様に付いて来るCQR はその発音からSecure (セキュア) に通じるところがあり、その略だという通説があるが、正式名称はCoastal Quick Release だそうだ。クイック・リリースという名前は揚錨が簡単という意味で付けられたのかと思えばさにあらず、海に落とすだけで素早くセットできるというコンセプトから来た名前らしい。

通常、アンカーは海に落とし海底に着いてからロード(チェイン、ロープ)を引いて意図的に負荷をかけ、両方のフルークを共に海底に食い込ませる作業を行う。ところがCQR はフルークとシャンクとの接合部に [ジョイント(関節)] がありフルークが首を振るので、海底に着いたCQR は片方のフルークがアンカーの自重で横向きに沈む込む。CQR がコースタル(ショア近辺)のヘドロや泥(マッド)などソフトな海底で効果的なのはこのためだろう。(しかしサンド以上のハードなボトムでは食い込みが悪く走錨しやすい、否、引いても引いてもセットしないので要注意。)

(写真はいずれもPSC製434艇中418番 Jubilee です。)
フリッカ・データベース

2014年2月22日土曜日

PSC434番艇

PSC製フリッカ最後の434番艇の細部。

2007年、Flight of Years という名前だった頃、世界一周をするということで色々な装備が施された艇だ。

室内から外の様子が見える様に差し板の1枚はプレキシグラスに変えられた。

ロック(錠前)の位置はファクトリー設定だろうが、オフ・センターになったのはいつからだろう。





コックピット・ソールに置かれたティークのグレイティングはファクトリー・オプションの様だが、少しの水なら下に流れるので足も濡れず快適。

生地のままや塗っているものがティーク・オイル(と呼ばれるミネラル・オイル)なら濡れても滑らず安全だ。




シート・クッションも有ると無しでは長時間の帆走では疲労が違う。

これは2007年の準備のひとつ、バギーリンクル。









スプレッダー・エンド、及びその周辺のシュラウドにメインスル、及びジェノアなど大判のヘッスルが擦れてセイルが傷むのを防止する目的で付けてある。

[バギーリンクル] は昔、帆船時代、寿命に達した古い麻のロープを解いて繊維を程良い長さにカットして連ね、麻布のセイルの当たるスタンディング・リギングに巻きつけたもの。これが羊毛の様に柔らかいクッションとなり、リギングとの摩擦でセイルに孔が開くのを防いだ。

今ではスプレッダー・エンドにスプレッダー・ブーツと言うゴム製品を被せたり、同箇所をセイル・クロース(生地)でラップしたり、セイル自体にスプレッダー・パッチと呼ばれるパッチを付けて擦れてもセイルが簡単に傷まない様にするのが一般的だが、バギーリンクルが作れるようだったらこの434番艇の様にしてみるのも興しろい。

(写真はPSC製434艇中434番目 Pearl、旧名 Flight of Years, Morgan Le Fay です。)
フリッカ・ホームページ

2014年2月21日金曜日

PSC431番艇

1996年製。昨日の432番艇は97年製。この頃になるとフリッカは毎年の生産艇数が極端に少なくなっており、最後の434番艇は98年製だ。

約6ノットの風で帆走中。

シー・フッドの上に装着してあるのは水を温めるソーラー・バッグ。



下の写真はティラーの固定システム。

これがあれば係留時にティラーをアミッドシップに固定するのが楽になる。






フル・キール艇のフリッカは風力・風向・セイル面積のバランスをとれば手放しでも直進するが、指2~3本でのコントロールが必要な時にはこのシステムで代用できそうだ。

エンジン・ダッシボードの装着法はファクトリーとしても完成域に達しており、ボードがきれいにカバーされている。係留時のキーの差込口部分は同じ1996年製の [Lisanda] の様に木のカバーを被せるようになっているのかも知れない。

(写真はPSC製434艇中431番目 Pinqouin です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2014年2月20日木曜日

PSC432番艇 その他

昨日の432番艇。その [エンジン][室内の一部] は既にポストしたことがあるが、この機会にあと2枚程追加。

ケアが行き届いて整理された居心地の良さそうな室内。









STB側セッティーにチャート(コーヒー)テーブルが付いているのがユニーク。ギャリーのアイスボックスの蓋が一枚式なのも興しろい。1990年代でもオプションで選べた様だ。真ん中に置かれた頑丈な収納箱は何かと重宝だろう。

トップサイドの写真も1枚。











ハンク式ジブなのでフォアデッキに出ることも多く、2段式ライフラインにはセイフティー・ネットも張られている。90年代の艇なのでさすがにオーガナイザーなどデッキ・ハードウェアも84年製のセレニティーに比べるとアップデートされた型。

右舷側キャビントップにあるのはウィスカー・ポールらしい。その左に見えるブームヴァングはラインがシー・フッドのフォア・エンドに擦れない設定にしてある様で、その脇、マストのアフト左舷側にも何かがある様に見えるが詳細は分からない。クロースアップの写真が欲しいところ。

(写真はPSC製434艇中432番目の艇名未確認艇です。)
今フリッカ・ホームページで売りに出ているフリッカ一覧

2014年2月19日水曜日

PSC工場出荷時のファクトリー・クレイドル

日本のヤフー!グループがソフトバンクによって5月下旬に閉鎖されるので [Flicka20_Japan (フリッカ20クラブ)] もなくなる。(閉鎖されるのはソフトバンクのアセットである日本のヤフー!グループのみ。本家アメリカのグループは存続。)

と言う訳で、Flicka20_Japan グループに収録されていた写真が見られなくなってしまうので、主だったものだけここに収録していきたいと思う。

***

先ずは昨日の話題に上っていたクレイドル(船台)関連の写真。

ここに見えるのはPSC製の工場出荷用木製クレイドル。








ハルやキールの形状に沿ってフル・コンタクトでサポートする理想の形。接触部はブラウネル・スタンド同様カーペットが張られている。

両舷に見える収納ボックスはオーナーが付けたもの。








尚、このフリッカは神奈川のPSC製432番艇。写真は5~6年前、瀬戸内海のシェルバックスを通して売りに出ていた時のもので撮影地は愛媛県。1枚目はその当時にも [掲出したことがある]

(写真はPSC製434艇中432番目の艇名未確認艇です。)
www.yachtworld.com SEARCH ボタンの上の欄に Flicka と入力、検索するとリストアップされます。

2014年2月18日火曜日

フリッカ・フレンズ ニューズレター 2014年1月号 (Vol.16 #1)

フリッカ・フレンズの [ニューズレター最新号] が出た。

1本吊りクレーンでリフト・オフしたオーストラリアのハート・オブ・ゴールド。






この号は海面からのリフトの仕方、また日本式の船台を除くありとあらゆるフリッカ用の船台やスタンドに焦点を当てた特集。船台はどんなものでもハルの重量をキールの枕木で支える事、またハルが倒れないようにするためのサイドからのサポートはハルの曲面に的確に対応しやすいブラウネル・スタンド型である事が基本になっている。

(写真はNor'Star製フリッカ20艇中、001番、1975年製 Heart of Gold です。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2014年2月17日月曜日

セレニティー 新アワー・メーターの問題点

今年の冬のカリフォルニアは例年になく暖かく、困ったことに10月頃から降り始めるべき雨(山岳部の雪)が2月初旬まで皆無。このまま春になると間違いなく旱魃(かんばつ)で、水道水の供給規制も行われそうな状況だったが、2月も第2週末頃になりやっと恵みの雨が降り始めた。その週末はマリーナには行かなかった。第3週末土曜日15日も曇り空だったがまた雨が来る前に艇の様子を見てエンジンも30分程かけておきたいと足を運んでみた。

その時新アワー・メーターを確認するとこのとおり。









ドーム状になっている表面のプレキシグラス (*) の一等盛り上がっている中心部分に細かい水滴が幾つも付いている。外側をサッと指で拭いてみたが何も変わらない。水分が内側にトラップされてしまっているのだ。恐らくグラスの下辺から浸み込んだ湿気が閉じ込められたのだろう。

もしかしたら、取り外した [古いアワー・メーター] も中に入った湿気のせいで回路が損傷し機能しなくなったため前オーナーがそのまま放置しておいたのかも知れない。(アワー・メーターは無くても手元の時計でエンジンの運転時間を確認してログに記入すれば何も問題はない。その方が1/10時間、つまり6分単位で数字を出すアワー・メーターより余程正確な記録が取れる。)

***

とりあえずエンジンを30分間運転した際に確認してみたが、メーターは今のところ正常に機能している。しかし、水分をこのまま放って置く訳にも行かないので近々数字の列の上にある白いスペースをカバーしているグラス部分にドリルで孔を3つ程開けて湿気が抜ける様にした上で、アワー・メーター上部を覆うような何がしかのカバーを被せようと思案中。それでも効果が無かったり、メーターが機能停止したら、今度は配線が分かっているので各線を室内まで引いて、メーターを配電盤横などに付けても構わない。PSC製後期艇(例: [412番艇ダルシニア] )においてファクトリー・スタンダードでそういう配置になっているのは、外ではこのような不具合が起きやすいためとも考えられる。

それにしても装着1~2週間でこうなってしまうとは防水処理がされていないのではないかと疑いたくなる。それに比べ隣のヤンマーのエンジン・ダッシボードの防水性は抜群で、カバーを付けるなどの処置無しでも、20年、30年と、何の問題もないのはさすがだ。

* 後日註: アワー・メーターのレンズはプレキシグラスではなく、[ガラスであることが判明] した。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのリグ

2014年2月16日日曜日

ノース・カロライナの1983年製フリッカ インテリア

昨日見た外観もそうだが、室内も綺麗にメンテされている様だ。
ハウス正面の壁にあるのはポートライトの形をした鏡。

1983年製でも恐らく新型モールド移行後の1983年後期(末期)の産と思われる。







しかし個室ヘッドの無い、オープン・レイアウト型だそうだ。この時期には新型モールドながらオープン・レイアウト型の艇が他にも造られている。(例: [Good News] 。 Dream Catcher も然り。 当ブログ画面左上の検索フィールドに Dream Catcher と入れて検索され度。)

尚、この艇は今ノース・カロライナ州 [フェアフィールド・ハーバー] で売りに出ている。$25,000。デイナ・ポイントの1984年製フリッカより$5000~高い。

(写真はPSC製434艇中245番目、艇名無しのフリッカです。)
フリッカのスペック

2014年2月15日土曜日

ノース・カロライナの1983年製フリッカ

この艇のハルIDはPCS202450383。つまりPSC製245番艇。(Pacific Seacraft=パシフィック・シークラフトの略号はコーストガードの付与する正式なものはPCSだが、同社艇のオーナーの間では通常PSCと呼んでいる。これは誰かが勘違いしてPacific、Sea、Craft、3単語の頭文字を寄せたことから来たものだろう。本来の社名はPacific Seacraft と2つの単語から成っており、コーストガードの正式略号は前者の最初と最後の文字PCと後者の頭文字Sを合わせたものに他ならない。)

2013年12月、船底塗料塗布時の写真。







この艇のハッチ(フォアワード、メイン=スライディング)はいずれもティークで出来ているのでカバーが掛けてある。

プルピット・スターン・レイルにかけたライフスリング2の容器(ボックス)もサンブレラのグリーンの共生地で作り直した様だ。



尚、この艇には名前は付いていないという。

(写真はPSC製434艇中245番目、艇名無しのフリッカです。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2014年2月14日金曜日

1984年製デイナ・ポイントのフリッカ エンジン

1984年製なのでエンジンは1GM(7.5馬力)。ボアアップした1GM10(9馬力)が登場するのは翌1985年の事だ。

コックピット・アクセス口からの一枚。









エアー・クリーナーの隣に見えるエンジン本体に鋳込まれた1GMの文字は1GM、1GM10共通。(1GM10は1GMのシリンダー内壁をボア・アップして大きくしたものなので外見は変わらない。ただし、エンジン本体に付ける外部装着品には違いがあるものもある。)

室内アクセス口からの一枚。

以前オイル漏れなどあったのかエンジン下のパンなどに相当汚れが見られるが、エンジン自体はオーバーホルしてから約20時間しか経っていないそうだ。

周りをクリーンアップして各ホースやクランプも新品換装してすっきりさせたいところだ。




それにしてもエンジン・アクセス口の上はどうしたのだろう。どうもその部分の板が切り取られ、収納になっている様だ。無論、そこをカバーする板があるのだろうがそれを外した状態と見える。同様の改造はイギリスのキャラウェイ [写真1][写真2] でも見られる。(記事はそれぞれ [ 1 ][ 2 ] 。)

(写真はPSC製434艇中、番数・艇名不詳、1984年製のフリッカです。)
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2014年2月13日木曜日

1984年製デイナ・ポイントのフリッカ 室内右舷側

オーナーがリヴ・アボードしていたのか、コンパニオンウェイ・ステップ周りの袋など生活感がある。しかし用品収納の仕方を見ると出航日の多い艇でもあることが分かる。

コンパニオンウェイ・ステップの下にはディンギー用船外機のためのガソリン・タンク。その横、個室ヘッドの壁にはウィンチ・ハンドルやビルジ・ポンプ・ハンドルなどを収納するボックスを装着。

個室ヘッド、セッティー側の壁にもオープン・ボックスが3つ。

小物の整理整頓には便利だ。



ひざ掛けはセイリング中のコックピットでも有用な時が少なくない。







またまた少し暗い写真だが、ヘッド・ドアの内側もボート・フックやタオルを掛けるなど無駄にはしていない。

後方バルクヘッドにはコイルした長尺のラインを何本か吊るしてある。

何にしても使用頻度、コックピットからのアクセス・スピード、使い勝手などを鑑みて決めたのだろうと一応納得の行く保存場所だ。




(写真はPSC製434艇中、番数・艇名不詳、1984年製のフリッカです。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2014年2月12日水曜日

1984年製デイナ・ポイントのフリッカ 室内左舷クォーター

1983年後期(末期)、デッキ・モールド及びイナー・モールドに新型が投入された時、右舷側に個室ヘッドが設けられたため、配電盤の位置が右舷クォーターから左舷クォーターに変わった。(新型モールドになっても注文主の意向により稀れに個室ヘッドのないオープン・レイアウト型の艇も造られたが、その場合配電盤は依然として右舷側にある。USヤフー・フリッカ・グループの看板写真に使われている1985年製の314番艇 [ブルー・スカイズ] を参照。)

少し暗いが室内のフォアからアフトを望む。









配電盤に習ってエレクトロニクスも全て左舷側にある。

バルクヘッド最下部にはヴィンテージのレイダー用モニター。







トップにはGPSが登場して間もなくまだ大変高価だった頃のディヴァイスが見える。それが装着されたスウィング板は自作の様だ。

この配電盤は1980年代末期になるとバルクヘッドに移動する。 (例: [412番ダルシニア] 。)



小生はバルックヘッドが広く好きに使えるので配電盤はキャビン・サイドの位置(セレニティーでも同じ)が良いと思っている。412番の様な後期艇で配電盤がバルクヘッドに移動したのはポートライトの形が長方に変更された時、一等後ろの大型ポートのすぐ隣に配電盤があると窮屈に見える様になったためではないだろうか。

(写真はPSC製434艇中、番数・艇名不詳、1984年製のフリッカです。)
フリッカ・データベース

2014年2月11日火曜日

1984年製デイナ・ポイントのフリッカ ギャリー

左舷側のギャリーはこの時代のファクトリー・スタンダードの様だ。

上段の棚に張ったラインは自分で付けたものだろうか。








白いメラニンのドロップ・テーブル・トップの三方に張られたティーク製落下防止用ストレイクは同じ1984年製のセレニティーは無論、後期の艇では付いていないものが殆どだが、オプションだった可能性がある。

一等手前、まな板を載せてあるのはオライゴ製の非圧式2口アルコール・コンロ。






この時期のカウンター・トップのコーナーはこの様に既にティークをカーブさせて塞いである。

アイスボックスの蓋は一枚式。

これも当時のスタンダード。






カウンタートップとして使用しているためかなり汚れているが、サンディングしてエピファンでも塗れば綺麗になるだろう。

(写真はPSC製434艇中、番数・艇名不詳、1984年製のフリッカです。)
フリッカ・ホームページ

2014年2月10日月曜日

1984年製デイナ・ポイントのフリッカ Vバース

1984年製PSCフリッカのコンプレッション・ポストは未だ円く削った形のもの。

バース手前正面にはマガジン・ラック。その両側には収納袋。







バース・クッション横のハルのイナーにはティーク・ストレイクが張られている。

興しろいのはバース上の収納の下にバースのフィラー・クッションを引っ掛けて仕舞い込める様にしてある事。



収納のドア2枚にはどういう訳か金属のフックが渡されている様だ。
いずれのドアにも内側にはダブル・ボール式のキャッチが付いている。それでもなぜ外側にフックが必要なのか不可解。ボールの調整方法を知らないのではないだろうか。

収納は両舷の壁、ドアの裏側などに棚を設け、整理している。







奥は無論アンカー・チェイン・ロッカー。

(写真はPSC製434艇中、番数・艇名不詳、1984年製のフリッカです。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2014年2月9日日曜日

1984年製デイナ・ポイントのフリッカ デッキ

ハルヤード等のラインがコックピットまで引かれておらず、デッキ・オーガナイザーも無いので全体的にすっきりした感じだ。

フォアデッキ・クリートもセンターに1本のみ。









マスト両側のハルヤード・ウィンチはルーマーの8番の様だ。







コンパニオンウェイ横のトリム板の上部が四角になっているのはこの時期の艇の特徴。





現オーナーはティークには何も塗らない方針らしいが、元々はニス仕上げだったらしくまだその名残りが見える。

両舷のグラブ・レイルのみカバーを被せてある。そこだけニスやセトールが健在かも知れない。




(写真はPSC製434艇中、番数・艇名不詳、1984年製のフリッカです。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2014年2月8日土曜日

1984年製デイナ・ポイントのフリッカ コックピット周り

この様にブリッジ・デッキのある新型モールドは1983年後半から使われている。

左舷側にはオートパイロット用のセットアップ。









コックピット後方とコンパニオンウェイ左舷側には収納袋。

この時期の艇のアワー・メーターはエンジン・ダッシボード右横にあるが、この艇では付けなかったらしい。



プライマリー・ウィンチは全ブロンズのルーマー製16番セルフ・テイリング。






(写真はPSC製434艇中、番数・艇名不詳、1984年製のフリッカです。)
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