2014年9月30日火曜日

セレニティー 9月27日土曜日の風 2 (Videos)

SF湾から夏風が去ってしまったのは確かな様だ。しかし秋風のセイリングも悪くない。



風は少し持ち直して7~8ノット。艇速約3ノット。ヒール角約4度で静かに進行する。



ジャイブして南行。暑くも寒くも無く、穏やかな海。

この後風は一時14.6~15.2ノットに達したが、またどんどん落ちてマリーナから1マイルのところでは殆ど無風状態となった。来週から惑わずドリフターを揚げようと思う。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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2014年9月29日月曜日

セレニティー 9月27日土曜日の風 (Videos)

西風16ノットの予報が出ていたためヘッスルのカバーは外さず、フルのメインのみでセイルする積もりで出航。マリーナ出口では風14.5~15.2ノット。まずまずと思って外でメインを揚げたがたちまち11~12ノットに落ちる。対地艇速は僅かな逆潮の中3.4~3.6ノット。



風は落ち続け、このビデオ撮影時には7~8ノット。しかし海上はやはり気持ち良い。先週末はエンジンのメンテに使ったので帆走は2週間ぶりだがもっと長い間乗ってなかったような気がする。



風はさらに落ちて4~5ノット。どうやらメインではなくドリフターを揚げるべきだった様だ。しかしまだ2時前... まだまだ淡い期待を捨て切れない。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのリグ

2014年9月28日日曜日

セレニティー エンジン・メインテナンス 冷却水パンプ・インペラの点検

前回のインペラ交換から3年9ヶ月、運転時間は約159時間を経過した。初回は1年半(運転159時間)で交換、その次(前回)は3年5ヶ月(運転199時間)で交換しているので、今回もちょうど良い交換時期と考えてメンテを実行。

スピード・シールの緑青が少し多くなっただけで見かけは[前回の写真] と殆ど変わらない。





右2本のネジを外し、左上1本は緩めただけでスピード・シールを外す。

(ネジは今回も当初手では動かず、ネジ頭に布を被せプライヤーでグイと緩めた。)










清掃したスピード・シール内面と新(画面右)旧(同左)のインペラ。







前回は [頭が三角に擦れたヒレ先が4個] あったが、今回はその様な顕著な磨耗は見られない。ただ、手で触ると分かるが各ヒレがヘタって曲がりやすくなって来ている。実際回転を反映して少し斜めになっているヒレが多い。

周知の様にヤンマーは1000時間毎または毎年のインペラ交換を指定している。漁船などは運転時間を尺度に出来るだろうが、運転日数・運転時間の少ないセイルボートの場合はやはり暦を基準にしようと考えるのが普通かも知れない。

また自分なりに両尺度のバランスを取って、2~3年に一度交換しているというセイラーも少なくないだろう。


セレニティーでも2~4年毎(運転最高200時間で一度)交換と、自分で適当に決めて交換して来た。

***

さて上から2枚目の写真を拡大すると分かるが今回カバーを開けた時、羽根は全て本来の向きとは逆方向を向いてしまっていた。無論装着時は [指定通りの向き] にしてあった。

[以前にも書いた] 様に(リンク先写真5枚目下の記述参照)、新インペラの羽根を正規の向きにセットして運転開始後僅か1時間で6枚中5枚が既に反対方向を向いていたことも確認している。なぜだろう。


すぐ変わってしまうのなら最初からその様にセットしておけば良いではないか。それにその方向に落ち着くのはそれが一等運転しやすい形だからではないのか。という訳で今回は敢えて最初からこの向きでセットした。

カバーを閉めて出来上がり。この後試運転を20分。

***

さてさてインペラを新品に換えると必ずポンプのウィープ・ホールからの水漏れが激しくなる。([こちら] を参照。)

今回も試運転で水漏れが目に見えて増えたのを確認。



カバーのネジを補助的にプライヤーを使ってきつく締めたのが原因でインペラが余分に圧縮されているのだろうと考え、ネジ3本を緩め、道具は使わず素手で締められる限り締めるだけにして再度試運転したところ水漏れは確かに減った。さらに新インペラの代わりにこれまでのインペラ(上の3枚目の写真、画面左側)を戻して入れ(羽根の向きは既に癖の付いた方向=上2枚目、5枚目の写真と同方向)、カバーのネジを手締めした後、再々試運転をしたところ、水漏れは殆ど無い。排気・排水状況も良好。

どうやらインペラのマイクロン・レベルの寸法の違いや素材の硬軟が、ポンプ・シールの磨耗・疲労とは関係なく、ウィープ・ホールからの水漏れ量に直接影響している様だ。

というところでこの日のエンジン・メンテは時間切れとなった。このまま約160時間使用の現インペラをもう少し使い続けてみようと思う。ポンプのシール交換もしない。エンジン始動時には毎回排気・排水の確認をしているので無理はないと思う。あと2~3年(100~150時間)は充分行けるかも知れない。つまり、交換時期の目安を暦基準から運転時間基準へ大幅にシフトしてみようという実験だ。インペラ素材の耐用年数は不詳ながら、インペラ交換は1000時間が推奨標準なのだから、その1/3以下の運転時間300時間は毎回注意を払って運転すれば使用年数6~7年でも決して無謀ではないのではと思う。経過は適宜報告する。(ポンプ・シール交換も然り。)

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのスペック

2014年9月27日土曜日

セレニティー エンジン・メインテナンス エンジン排気・排水ホース長を詰める

昨年12月に排気・排水ホースを [新品に換装] した。その際もともと12インチで良いはずだが、万が一少しでも短い様だと全体が無駄になるためWest Marine で購入の際1/2インチ程余計に付けてカットしてもらった。

セレニティーではスタッフィング・ボックス(パッキング・グランド)のナット締め作業の度に作業スペース確保のためウォーター・ロックをホースから外して横に置かなければならない。今年の1シーズンでその作業を3~4回行ったが、その余分の1/2インチが災いしてか毎回脱着に苦労する。

そこでホースをその分詰めることにした。金切鋸で管をカット、ワイヤーはメタルを切るハサミでカット。




さらにウォーター・ロックの筒径を大きくするために巻いていたシリコン・テープをナイフで整形。巻き方のせいで [径が余計に大きくなっていた部分] を削って他と同レベルにした。(今は時間の経過のせいで元々テープだったという形跡が消え、巻いたもの全体が一体化して一つのシリコン・ゴムと化しているため突き出ている部分を削り落とすのは簡単。)

ウォーター・ロックを外しているのでこれ幸いとついでにスタッフィング・ボックスのナット締め作業も実施。

その後ミキシング・エルボー、ホース、ウォーター・ロックを繋ぐ。上記二つの対処で作業は以前同様簡単になった。

以上で今回のミキシング・エルボー、排気・排水関係の作業は終り。









(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2014年9月26日金曜日

セレニティー エンジン・メインテナンス エンジン排気口周りの清掃+ミキシング・エルボーの装着

新品のエルボーを装着する前にエンジン排気口周りを清掃。

穴の出口辺りのススをねじ回しの先でやさしく除去しているところ。








[昨日5枚目の写真] を見ると分かるが、エルボー基部の当たる平面は殆どガスケットから移着した銀パラ(スキー板用ワックス)状のコンパウンド。出口は銀パラに少しススが絡んだ混合物、穴の中はススのみが付着している。

最後はレイテックス手袋の指で仕上げ。

穴の中は今回もっぱら指だけで掃除。指を中から外へ動かしてススを除去しているところ。






穴は途中でフォア方向へカーブしている。
















清掃完了。

















ボルト3本に新しいガスケットと新品エルボーを入れ、フォア下側のボルトにはパイプ用吊るし金具とセパレーター・ウォッシャーも入れた。


その上で各ボルトにスプリング・ウォッシャーとナットを入れて締め込み、エルボー装着を完了。














エルボーの冷却排水入り口にエンジン・ブロックからのホースを繋いでクランプで留めたところ。

この後出口側に排気・排水ホースを付け、ウォーター・ロックに繋げば全て完了する。









尚、エンジンの外観だけでは1GM と1GM10(1GM のシリンダーをボア・アップして排気量を多くし馬力をあげたもの)の区別は付き難いが、排気口の上にある白地に緑で印刷された金属ラベルを見ると確実に判別できる。(例えば上から2番目の写真を拡大して見るとラベル一等上のMODEL欄に 1GM10 とあるのが見える。)

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・パッセージのページ フリッカ各艇の長距離航行記録を載せるページ (全6ページ、各ページ一番下の Next>> をクリック)。

2014年9月25日木曜日

セレニティー エンジン・メインテナンス ミキシング・エルボーの清掃・点検

隔年実施のミキシング・エルボー定期清掃・点検。今回は24ヶ月、75.5時間が経過。ミキシング・エルボーはエンジンのシリンダー・ブロック・ジンクが装着してある場所と反対側の右舷側にある。

エルボーを外す前に、先ず(1)画面下:排気排水ホースのアフト側に付いているウォーター・ロック(エンジンへ水が逆流するのをふせぐ装置兼マフラー)を外して横に持ち上げる。

さらに(2)画面上:エルボーに冷却排水を送り込むためのホースを外した。







1GM10 用エルボーの装着ボルトは3本(1GM並びに古い2GMも同様)。下の写真は各ボルトに付いていたナットとスプリング・ウォッシャーを外し、艇のキャビン内から見たところ。

フォア下側のボルトには下のパイプを吊るための金具が掛かっている。







その金具の外側にはスプリング・ウォッシャーから金具を守るためのセパレーター・ウォッシャーも付いているのでそれも外してある。

釣り金具はパイプを下からやさしく押し上げながらボルトから外して行く。

エルボー全体も3本のボルトから外れて行く。

エンジン本体とエルボー基部間に見えるのはガスケット。

エルボーとガスケットを外した状態。










排気口を正面上から見たところ。

排気口にも煤(スス)が付いているが、乾いており、湿った様子の無い良好な状態。


こちらは外したエルボーのエンジン側(画面右)。

左はスペアーとして常備してある新品。




ここに付いているススは今までと比べ真っ黒で厚く、しっとりと言うよりジットリしている。変だと思い管の内部を良く観察すると1箇所ススの上に赤錆の出た直径約2mmのピン・ホールがある。ちょうど冷却排水がエルボー外管に入る辺り。(うまく撮影出来ず写真は無い。)

エルボーは2重管構造になっており、管の内側をエンジンからの排気、二つの管の間を冷却排水が流れ、エルボー出口で排気と排水が混ざる。ミキシング・エルボーという名の所以だ。

出口側の様子。エルボーの清掃・点検は過去3回行ったが、これまでと違いススの付着が殆ど無く、異様にクリーンな状態。


これは取りも直さずエルボーのエンジン側、冷却排水がエルボー外管に入る辺りで内管にピン・ホールが開き、そこから内管(排気管)内に噴射された海水に排気煙が直接触れ、湿っぽいススとなっていつもより厚めに堆積したということだろう。出口側にススが見られないのはススが水の噴射を受けて全て管のエンジン側半分に付着してしまったためと思われる。

転ばぬ先の杖、という訳で今回はエルボーの清掃は行なわず、迷わず新品に換装することにした。(参考までに1本目のエルボーは2~3年に1回、計3回のクリーニングを経て、2006年2月~2014年9月まで8年7ヶ月、9シーズン、518時間使用したことになる。)

試しに管の入り口に付いた黒い湿ったススの層をドライバーの先で2~3箇所つついて起こしてみる。ススは湿った塊となって落ちる。


管の下に見える長いススは厚みを示すために敢えて横に立てたもの。紙の上に立ってしまう程粘土状になっている。

ちなみに以前の、例えば前回2012年9月のススの付き方は [こういう具合]

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・データベース

2014年9月24日水曜日

セレニティー エンジン・メインテナンス エンジン・ブロックのジンク交換

1GM10 のシリンダー・ブロックにある防蝕亜鉛の交換。

エンジン左舷側。

中央の赤い線、その上の突起物、左端のオルタネイター(交流発電器)に囲まれた三角の間に見えるのがジンクの装着板。

装着板両端には装着板をシリンダーに装着するためのネジ、装着板真ん中には装着板にジンクを取り付ける孔がある。この写真ではジンクのネジが裸で外に突き出しているのが見える。


無論そこには通常ナットが収まっているが、この写真ではナットの姿が見えない。調べたところナットが外れてエンジン下に落ちていた。2年間の振動で落ちたのだろう。落ちたのは初めてだが、これからナット閉め込み時には一層気を付けよう。

手を突っ込んで作業しなくてはならないため手前の赤と黒の2本の電線は作業前に抜いて外す。

ジンク装着板を外したところ。
















右が外したジンク、左はこれから装着する新品。









50~55%電蝕された状態だろうか。










エンジン・ブロック・ジンクは2006年2月に新エンジンに換装後2010年まで毎年行っていたが、[ジンクの減りが30~40%にも満たない] ので以降隔年毎に実施することにした。今回が隔年実施に入って2回目。タイミング的にはちょうど良いようだ。

ちなみに今回2年間でのエンジン運転時間は75.5時間。前回 [2012年9月交換時] には2年間で約93時間だった。エンジンが止まっている間も電蝕は進行するので交換は運転時間ではなくやはりカレンダー時間を基準にするのが妥当の様だ。

例によって新品の紙のガスケット両面にシリコン・グリースを塗布して準備完了。







装着完了。

















(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ

2014年9月23日火曜日

セレニティー エンジン・メインテナンス バッテリー

9月20日土曜日、15+ノットの良い風があったがこの日は毎年9月の定期エンジン・メンテの日と決めていた。先ず、エンジンそのものではないがバッテリー液(希硫酸)のレベルをチェックする。

[昨年11月] に希釈用蒸留水を補給してからちょうど10ヶ月。

#1バッテリー。

今回は特に左4つのチェンバーのレベルが下がっている。






右二つのチェンバーも加え全6個のチェンバーに水を補給。








#2バッテリー。

左3個のチェンバーのクロースアップ。







同、補給後。

今回各バッテリー約500ccの水を補給した。もう少しづつ入れたかったが蒸留水が底をついた。


来週末に追加補給する。尚、補給は [この方法] で行っている。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2014年9月22日月曜日

ノウマッド インテリア 2

右舷側クォーターのNAVステーション。

ペーパー・チャートの置かれたテーブルの上方、ポートライト横の壁に掛けてあるのは艇の位置の気象海象を一堂に表示するウェザー・ステイション。

(エレクトロニクスに拠るNAVの時代とは言え、印刷されたチャートがあると役立つ。)




ウェザー・ステイションのクロースアップ。

画面右側、配電盤の上にあるグリーンの画面はバッテリー蓄電充電状況をモニターするシステムのディスプレイ。



そのディスプレイのクロースアップ。

(写真はPSC製434艇中054番目 Nomad です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2014年9月21日日曜日

ノウマッド インテリア

クルーズ中の小型艇さもありなんと思わせる、雑然としている様で整理されたインテリア。

この艇はエレクトロニクス満載、しかもそのコントロール方式には骨身を砕いた。



右舷クォーターの [NAVステーション] に加え、Vバース左舷側にも使い易そうなテーブルがある。

右舷側セッティー上はバッグに入れて整理した生活用品置き場になっている様子。

セッティー下には全エレクトロニクスを支えるバッテリーが並ぶ。

尚、この艇は船外機仕様。
















セッティーのフォア隣り、Vバース下の収納には直流から交流へのインヴァーターらしきものが見える。

(写真はPSC製434艇中054番目 Nomad です。)
今フリッカ・ホームページで売りに出ているフリッカ一覧

2014年9月20日土曜日

ノウマッド 再訪

マリーナ・デル・レイから南下、メキシコのバハ・カリフォルニア太平洋岸からコルテズ海側をクルーズし、昨年春現地で売りに出されたノウマッド。当ブログ左上の白い検索欄に Nomad と入れて検索すると今までの記事や写真が多数出て来るが、今年またブロウカーが写真を付加したので見てみよう。

[昨年5月] の写真でも見たが、アンカーは右舷側にロックナ、左舷側にブルース。

かなり使い込んだ様だ。



いずれもクルーズ開始前に周到なリサーチの結果、搭載したもの。ロックナはどの様なボトム(海底)でも利きの良さに定評があり、ブルースはメキシコ・クルーズ経験者の薦めるアンカー。前者は重量10kg、チェイン 225' + ライン 250' とおよそ錨泊出来るところなら何処でも使えそうで、プライマリー(主)アンカーの名にふさわしい。

ブルースは16ポンド、チェイン 20' + ライン 225'。比較的浅く穏やかな海域で使うのだろう。

コルテズ海で錨泊中の同艇。

バウ・アンカーはどっちのアンカーを使っているだろうか。




スターン・アンカーはフォートレス FX 16 (チェイン 30' + ライン 225')、 同 FX 7 (チェイン 6' + ライン 225') のいずれかを使用中。

(写真はPSC製434艇中054番目 Nomad です。)
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2014年9月19日金曜日

セレニティー ドリフターをジブ上に収納

出航帰港の度にドリフターをリグ・アップしたり外したりするのは面倒。出来ればブーム付きジブの上に重ねてジブ・カバーで覆ってしまいたい。

多少無理な感もあったがとにかく収めてみたのがこの写真。








下に見えるのはブーム上に畳んでセイル・タイで留めてあるジブ。








いずれのセイルも一等上のハンクは外し、ヘッド部分を畳んだセイルの上に置いてある。

しかし実はこの状態でセイル・カバーを被せてみたが、どうやっても収まりが悪く、カバー前部のツウィスト・ロック式ファスナーが架からない。

やはりカバー上部が上に伸びないとカバー内の空間が活かせない様だ。

そこでドリフターの一等上のハンクをフォアステイに戻し、ヘッドにジブ・ハルヤードを付け、上に引いた。



ジブのみを仕舞う時と同様、ヘッド部分に白いカバーを巻いた上で青いセイル・カバーを被せハルヤードを引く。













ラフ部分が嵩張るのはステイにハンクが重なることは無論、ラフにワイヤー・ロープが入っているからだ。ワイヤー・ロープのためエラが張った様にセイルが左右に広がる。そもそもジブのみの場合でもツウィスト・ロック(特に真ん中とその下の計2個)を架けるにはフォアステイ上に重なっているハンクを適宜上にずらすなどの工夫が要るが、今回もエラの様に突き出た部分を内側から引いたり横から軽く叩いたり等ワイヤー・ラフ各部と交渉しながら何とかツウィスト・ロック全部を留めることが出来た。

ドリフターは生地が薄いので、ジブよりリーチが3フィート、フットは4.5フィート長いものの、ラフ部の他は簡単に手繰り込んでジブの上に畳み込める。

ドリフター・シートはいずれもクルーに付けたままコイルし、マストにあるウィスカー・ポール装着用のアイに吊るした。



これで冬の雨季に入るまでの弱風の期間、12ノット以下の風ならいつでもドリフター、それ以上ならフル・メインを揚げられる。

尚、出番のないジブ・シートはコックピット周りで邪魔にならない様、左舷側ミッドシップ・クリートに留めた上、コイルしてスタンション横のライフラインに吊るしてある。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのリグ

2014年9月18日木曜日

セレニティー 9月13日土曜日の風 3 (Videos)

マリーナ近くの風の弱い海域の中でタック。



風約5ノット。ドリフターのフットの位置が高いので視界は広い。(無論周囲630度ではなく360度の冗談です。)

尚、このビデオではレイジー・シート(ウェザー=風上側のシート)がレイジーではない(緩んでいない)。これはリーのシートを締め込んだ後レイジー・シートも緩みを取る程度に引いてセイル・シェイプの様子を見ているため。緩風の中、ビーム・リーチから約15度上りの針路なので膨らみはこれでちょうど良いようだ。



またタックして南行。セレニティーのジブはクラブ(ブーム)付きのシングル・シート仕立てなので、久しぶりにシート2本のヘッスルの扱いが出来ることがうれしい。

風の無くなる10月に入ったらドリフターを本格的に使うことになると思う。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2014年9月17日水曜日

セレニティー 9月13日土曜日の風 2 (Videos)

ジャイブして南行、風の弱い海域に向かっている。



風16ノット。しかしビーム・リーチより10度程リーに向かっているので静か。セイルの膨らみも良い。やはりダウン・ウィンド(下り)に向いているセイルだ。

順潮のためこの後12ノットに落ちた風でも対地艇速4.9ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・パッセージのページ

2014年9月16日火曜日

セレニティー 9月13日土曜日の風 (Videos)

この日はマリーナ内で殆ど無風、外を望見してもそこそこの風しかない。そこで先週末同様ドリフターを仕込んで出航。ところがマリーナ出口では17~20ノットの風。フルのメインスルだけで充分だなと、メインのセイル・タイを全部外して準備完了した途端、また風が落ちた。



という訳でメインにタイをかけ、ドリフターを揚げる。9.2~10ノットの西風、若干の逆潮、対地艇速3.2ノット。



風11ノット。ビーム・リーチより5~10度風に向けヘッドアップした針路を走っているところ。



マリーナでセレニティーのちょうど後ろ側のスリップに居る34フィート艇とすれ違う。オーナー・カップルが両親2人を乗せフル・メインだけで走っていた。と気を取られている中、風は17ノット、さらに19ノット(ガスト20+ノット)となる。艇速4.7ノット。

ドリフター(ライト・ジェノア)の名の通り、緩い風で使うセイルだが、20ノットの風でも持ち堪える事が分かった。しかし、ドリフターを使うのは通常せいぜい12~13ノットの風まででやめておいた方が良い。何と言っても生地が薄いので、裂けないまでもすぐにストレッチしてしまう。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2014年9月15日月曜日

ザンジバー インテリア

キャビン内の様子。25年経っても綺麗そうな室内。

ギャリーのタオル掛けもファクトリーものだ。この様に1989年艇ではコンプレッション・ポストは既に角型になっている。



配電盤も左舷側壁からバルクヘッドに移り、ポートライトも長方形になっている。







先週触れた様にこの艇は初代オーナーの期間が長く、3年間保有した現在のオーナーはまだ2代目。3代目オーナーにも大切にされることを祈る。

(写真はPSC製434艇中387番目 Zanzibar です。)
フリッカ・データベース

2014年9月14日日曜日

ザンジバー コックピット

売りに出ているザンジバーの続き。

この艇は殆どファクトリー仕様のままで代々のオーナーによる改変が無いと書いてあったが、興しろい趣向も見られる。

コンパニオンウェイ下のアイはブームにべイル(U字型金具)があれば、臨時にミッド・ブーム・シートを設定することも出来そうだ。


その下のインクリノメーターはオーナーが付加したものだろう。左のウィンチ・ハンドル入れはどうだろうか。

コックピット後部、エンジン・ダッシボード下にはエンジン・ストッパーのノブがある。これもファクトリー仕様なのかは疑問。



アワー・メーターは1989年製でもダッシボードの横に付けていたらしい。

尚、80年代末の艇とあって、コンパニオンウェイの差し板は既に4枚式、コンパニオンウェイ両側のトリム板トップ部分はカーブになり、スターンのプルピット・レイルは2段式になっている。

(写真はPSC製434艇中387番目 Zanzibar です。)
フリッカ・ホームページ