2014年10月31日金曜日

メルテミー 帆走

[昨年見た写真] もそうだがホーム・ヴェニューは穏やかな海域の様だ。

5~6ノットの風と思われる。

セイルはジェノアとメインスル。ジェノアは昨年140%と書いたが135%だそうだ。











STBタック。

コックピットからの撮影なので上の写真と同日ではないかも知れない。













メインは2011年製だそうだ。

セイルやエレクトロニクス、ポートライトなど少しづつ換装されて乗り継がれて来た。

次代のオーナーもメンテに精を出す人であって欲しい。







(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi、旧 Pikachu、aka Wookie、Sea Moon、初代の名は Magic です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2014年10月30日木曜日

メルテミー インテリア


[昨年の写真] ではクッションが置かれていたので分からなかったがVバース下に円形の孔が見える。





もともとポータ・ポティー(簡易トイレ)はこの孔の中に置かれていたのかも知れない。

ギャリーは至ってシンプル。

シンク左側のスペースには特製の蓋が見える。





蓋の下は収納になっており、この卓上ブタン・コンロなどを入れている様だ。








(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi、旧 Pikachu、aka Wookie、Sea Moon、初代の名は Magic です。)
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2014年10月29日水曜日

メルテミー エンジン

メルテミーの1GM は昨年12月 [上から見た] ことがある。

今回はキャビン内から見た姿。

写真で見る限り良い状態に保たれているようだ。





しかしこの写真で興しろいのはエンジンではなく、手前で交差している2本の白いホース。この2本はどう見てもコックピットからの排水ホースだ。

1981年艇なのでデッキ・モールドはまだ旧式のものを使って造られている。従ってコックピット排水システムは [1978年製のノウマッド] 同様、コックピットのフォア両角の孔に排水管が付けられ、そのままスターン側に走り、ラダーの両側、喫水より少し上に設けたトランサムのスルーハルから外に出す仕組みだったはず。

この艇では何代目かのオーナーが、コンパニオンウェイ下の船底両舷にスルーハルを開け、そこから海中に排水する方式に変えたのだろう。言わば [1983年後期以降の艇と同様のシステム] に直したのだ。尚、左右両舷の排水管を交差させるのはサイフォン効果でコックピットに海水が戻るのを防ぐためと言われている。

(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi、旧 Pikachu、aka Wookie、Sea Moon、初代の名は Magic です。)
フリッカ・データベース

2014年10月28日火曜日

メルテミー マストを倒して保管中

トレイラーでの長距離移動時にマストを倒すのは必須だが、オフ・シーズンの上架時にマストを倒して保管する人は殆どないと思う。

この艇は1981年製なのでマストもブームもキニヨン社製だ。(Profurl ブランドのタイテニアム = チタン製ファーラーは後年のもの。)

フリッカの艇長はオン・デッキ長(バウからスターンまで)が20フィート、バウスプリットや外付けラダーも計算に入れると約24フィート。





当写真ではマストのフットがバウスプリットの先端部に置いてある様子。

マストのヘッドはスターンから突き出ている。

突き出た部分を約3フィートとしてマスト長は約27フィート。



突き出た部分をコックピットから見たところ。

ちなみにPSC製フリッカではマストを立てると海面からマストの天辺まで約31フィート(30'11")= 9.42m と言われている。









(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi、旧 Pikachu、aka Wookie、Sea Moon、初代の名は Magic です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2014年10月27日月曜日

メルテミー オン・ザ・ハード STBサイド

北米では上架と言えばどんな大きさのボートにも対応できる [ブラウネル・スタンド] を使う。

艇のフォア・アフト(前後)方向のスタンドとスタンドの間は8フィート(約2.5m)が基準。

フリッカなら各舷2本づつ、バウにV字型受け板のもの1本、計5本で間に合う。

値段は Brownell Stands で検索され度。






船底塗料を塗る時は余分の2本(1ペア)があるとスタンドでカバーされていた箇所もスタンド位置を移動させて塗ることが可能。


コックピット脇のハルにヴェントがある。ホールディング・タンク用だろうか。






ちなみに1984年製のセレニティーではより高い位置の [コックピット・コーミング壁] に仕込まれている。

一昨日触れたスターンのスウィム・ラダー(梯子)。









この手のものはラッチに付けたラインを海面・海中まで垂らし、落水した場合そのラインを引いてラダーを展開できるようにするのが普通。

(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi、旧 Pikachu、aka Wookie、Sea Moon、初代の名は Magic です。)
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2014年10月26日日曜日

メルテミー オン・ザ・ハード ポートサイド

ハルは [Awlgrip] 類で塗装されているのか異様に輝いている。

ボブステイにはSS ワイヤー・ロープではなく、チェインを使っている。








ポートライトは排水溝の付いた長方形のブロンズ製。開閉可能。








(最近はポートライトを開けた時室内に水が落ちない様に [ポートに溜まった水を受ける品物] も販売されている。)

ハル船底部に少し傷らしきものが見られる。船底塗料だけの問題かも知れない。






トランサムにあるハルID。

PCS20 = パシフィック・シークラフト製フリッカ。169 = ハル番号。0281 = 1981年2月ハル完成。


(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi、旧 Pikachu、aka Wookie、Sea Moon、初代の名は Magic です。)
フリッカ・ニューズレターのページ

2014年10月25日土曜日

メルテミー 係留

メルテミーがまた売りに出た。

[昨年までの場所] と同場所かは不詳。
















ピカチュー時代は [スターンに特製バンプキン] が装着され、そこにバンプキン・サポート用のエキストラ・バックステイとウィンドヴェインが装着されていた。

メルテミーになってバンプキンは無くなり、トランサム右舷側にはスウィム・ラダーが付けられている。






オン・デッキ。

デッキ・モールドは旧型のものを使用しているのでメイン・ハッチにはブリッジが2本付いている。












ピカチュー時代(2008年11月掲載)の写真は [こちら]

ティラーは換装してある。













(写真はPSC製434艇中169番目 Meltemi、旧 Pikachu、aka Wookie、Sea Moon、初代の名は Magic です。)
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2014年10月24日金曜日

セレニティー オイル・アブゾーバント一箱購入

燃料補給時やエンジン・オイル交換時に使うオイル(油類)吸収マット。今まで WM でポリプロピレン製と思われる [17"(43cm) x 19"(48cm) の物] を少量づつ買って使っていた。

先週、植物繊維系の16"(40cm) x 18"(46cm) の物をアマゾンで一箱(100枚)購入。送料など込みで28ドル。



無漂白なので真っ白ではない。
















これだけあれば家の車のオイル交換時にも使える。
















クロースアップ。












艇には1枚を半分に切った大きさのものをホウレン草の入っていたプラスティック製の箱に10枚程入れて置いておく。半分に切ったもの1枚の単価は約14セント。

WM の物は1枚を4枚に切っていたので切ったものの単価は約26セント。

しかし値段はともかく WM に足を運ぶ機会が減るのがうれしい。



(写真はPSC製434艇中295番 Serenity 関連の品物です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2014年10月23日木曜日

セレニティー 10月18日土曜日の風 3 (Videos)

海面が僅かにざわついている風3.4ノットの海域の北限に到達したのでタックして南に向かう。



逆潮となったので対地艇速は殆ど0ノット。実際GPSの艇速表示は0.0ノットだが、マリーナまでの距離は7~8分に0.01マイルづつ確実に減っている。

このタックではウィスカー・ポールは3本のシュラウドをクリアーしてシュラウドのフォア側にセットしてある。



心地良い海上の午後。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
今フリッカ・ホームページで売りに出ているフリッカ一覧

2014年10月22日水曜日

セレニティー 10月18日土曜日の風 2 (Videos)

東寄りの風0.4~0.8ノット。これ程の微風ではいかなドリフターでも風を失って形がふらっと崩れる時がある。そこでウィスカー・ポールを出してみた。



ポールはセイルのクルーとマストにある接続ポイントの位置を見て、シュラウドとシュラウドの間から出してある。無風に近い微風で、風向も一定しているので危険ではない。



コックピットから見たところ。対地艇速1.4ノット。



僅かながら海面に変化が出てきたのが分かるだろうか。風3.4ノット、艇速1.7~1.9ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのスペック

2014年10月21日火曜日

セレニティー 10月18日土曜日の風 (Videos)

風の強い夏の帆走シーズンはとっくに終わっているので無理も無いが、この日の予報は5ノット以下の微風。しかし今年はドリフターがあるので雨季に入るまでセイリングを続ける。



鏡の様にフラットな海面。東寄りの風0.8ノット、対地艇速1・2~1.4ノット(順潮)。



こんな微風でも膨らむドリフター。舵も効く。キャンヴァスしか無かった時代には考えられなかった帆走だろう。それともどこかに絹布のセイルなどあったのだろうか。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカのリグ

2014年10月20日月曜日

オレゴンのフェイアウェイ インテリア

個室ヘッドの無いオープン・レイアウト型。

セッティーの背もたれが二つに分けて作ってあるのは背後の収納スペースへのアクセスを考えたのだろう。

配電盤はこの時代の例に漏れずSTB側。










しかしポート側にも配電盤がある。こちらは恐らく陸電用。

その下には [ベッキー・アン風のサイド・テーブル] が見える。











エンジンは [アメリカン・パイと同じ]、ウェスタービークの 12C Two(2気筒12馬力)を搭載。














(写真はPSC製434艇中、番数不詳、Fayaway です。)
フリッカ・ホームページの歴代カバー写真

2014年10月19日日曜日

オレゴンのフェイアウェイ

今ポートランドで売りに出ているフリッカ。

バウ・ステム上端両側に航海灯用の窪みが作り込まれているので1980年代初頭(1983年中頃以前)の造船だろう。

(しかしバックステイは逆Y字型のスプリット・ステイではなく、後年の艇に見られる各弦1本計2本のデュアル・ステイ。)







バウとスターンいずれのプルピットも一段式。

ブームはトッピング・リフトで上に高く吊ってあるが、ドジャー設置のために特にグースネックを上に移動したということは無い様だ。










コーミング・トップにもオプションでティークが張られ、ポートライトは陸上競技場トラック型楕円形の開閉式ブロンズ製。しかしスライディング・ハッチを格納するシーフッドはオプト・アウトしたらしい。

トランサム下部、ラダーの横にコックピットからの排水管が繋がれている白い排水口が見える。その右上はエンジンの排気・排水口。一等右上はビルジの排水口と思われる。


(写真はPSC製434艇中、番数不詳、Fayaway です。)
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2014年10月18日土曜日

セレニティー ダイニーマ・ラインのボーリンについて

2年前に用意したゴーイング・アロフトのための [ブロック付きライン] 。完成後実際に [テスト] で3回程使用。その後クォーター・バースに仕舞っておいて、クォーター・バース中の他の物を出し入れする際、数回触っただろうか。先日もクォーター・バースの他の物を取り出したため、ついでに久しぶりに外に出して広げてみると、びっくり仰天。

フィドル・ブロックのトップに通して結んだダイニーマ・ラインのボーリンが緩くなっており、手の中でするすると解けてフィドル・ブロックから落ちてしまった。ボーリンが自分で解けるなど聞いたことも無い。一度固く締めると自分で解けることの無い結び方がボーリンなのだ。ところが解けた。新しいダイニーマ・ラインは表面がツルツルしているので解け易いのだろうかと思い、再度ボーリンを結び、マーリン・スパイクなどの道具は一切使わず、手だけでラインの端を押すなどして解いてみると比較的簡単に解けてしまうではないか。

これは危ないという訳で、解け防止措置を施す。









ボーリンを念のため固く二個連続で結び、余ったラインの先端部はボーリンとボーリンの間に差し込んで引き、その余剰部、および両隣の各ボーリンをラインのスタンディング部にテグスで縫い留めた。縫いはラインをスプライスする時にも仕上げに数針実施するがその時の要領で。

新品のダイニーマでも常に又は頻繁に荷重をかけて締め込まれているボーリンは解けることはない。セレニティーの各ブームのアイに通したダイニーマのトッピング・ラインも夫々ボーリンで結んであるが問題は皆無。しかしこのゴーイング・アロフト用ラインの様に通常は仕舞っておいて必要時のみ取り出すものは要注意だ。このボーリンもチャンスのある度に、特に使用前には、解けていない事、解け易くなっていない事を必ずチェックしなければと痛感させられた。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity 関連の品物です。)
フリッカの歴史 (History of the Flicka)

2014年10月17日金曜日

セレニティー シリコン・グリース 一缶購入

シリコン・コンパウンド(シリコン・グリース)はセイルボートでは良く使う。

潤滑剤としてメインスルの [スラッグに塗って] セイルの揚げ下げをスムーズにしたりエンジン冷却水パンプのインペラに塗ったり、防水性が高いため同じくエンジンの冷却水パンプやシリンダー・ブロック・ジンクの [シール(紙のパッキン)] に塗って水漏れを防止したり、また車両でも良く使われるが電線の接続部に塗って接続不良を防止したり。

しかし、テューブ入りの小さなものを買うと安くない。僅か1/3オンス(28.35g) で [10ドル以上] 。税金を入れると11.43ドル、1g あたり約40セント。

そこでアマゾンから1ポンド(454g)缶を購入。配達料・税金込みで30.39ドル、1g あたり 6.7セント。コストは約1/6。



この一缶で15年は持つと思う。











このダイヤモンド・マークはシリコン・グリースが極めて安定した物質であることを示している。





ちなみにダイヤモンド・マークはアメリカの [防火協会(NFPA = National Fire Protection Association) 設定のマーク] で真ん中上の数字は可燃性、左は人体への危険性、右は熱、ショック、空気や他の物質との反応による危険性を数字で示し、数字が大きい程危ない。

真ん中下のダイヤは特定の危険物(水に過激に反応する物質や酸、アルカリ、放射性物質等)であることを文字やマークで示す欄。

アメリカの工場や倉庫など危険物を貯蔵しているビルの壁には必ずこの表示が色付きで大きく張られ、消防士などが一目で中にどんな危険物があるか判断できる様になっている。

上記の様にイグニッション、スパーク・プラグ、バッテリー・ターミナル等電気接続部に塗布すると水や湿気による不良接続の防止に有効。


ただし、酸素供給ラインには使わぬ事との注意書きあり。

***

尚、1GM10 (1GM) の冷却水パンプの下には [オイル・パイプ2本] が通っている。しかしパンプのウィープ・ホールから下に海水が飛散するためいずれのパイプもファクトリーによる塗装だけでは [塩による腐蝕が生じオイルが漏れる] ことがある。これを防止するため各パイプにシリコン・グリースを塗ることも有効だ。

セレニティーでもここ数年シリコン・グリースを塗布し、適宜塗り替えているが、次回からはグリースの代わりに塗り替えを必要としない [シリコン・テープ] (リンク先3枚目以降の写真)を巻こうかと考えている。シリコン・テープは比較的安価で丈夫、キュア(固化)すると一体化して強靭な厚い膜を形成してくれる。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity 関連の品物です。)
フリッカ・データベース

2014年10月16日木曜日

セレニティー 10月11日土曜日の風 3 (Video)

14~15ノットの風の中でジャイブして南進。



当然だがやはりビーム・リーチからクロース・リーチ気味の北進よりも、ビーム・リーチからブロード・リーチ気味の南進の方がスムーズに静かに走る。この海域で一等好みのレグ。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ホームページ

2014年10月15日水曜日

セレニティー 10月11日土曜日の風 2 (Video)

西風の海域に入った。



10.5~11.7ノットの風で艇速4.7~5.1ノット。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
フリッカ・ニューズレターのページ = 当ニューズレターはまた休刊。

2014年10月14日火曜日

セレニティー 10月11日土曜日の風 (Videos)

10月11日土曜日、前日まで西風17ノットの予報が出ていたが、当日になると9ノットという予報。この時期の予報は当てにならない。



3:30PM頃、マリーナの外は1ノット以下の東風。さすがにドリフターでもシェイプが崩れることがある。それでもスターボード・タックで進行中。

前方のセイルボート2艇はセレテニティーとは逆針(北から南へ進行)にも拘らず、やはりSTBタック。西風だ。しかも景気良く帆走中。その海域まで辛抱強く帆走するか、エンジンをかけて機帆走するか、迷うところ。



しばらくして逆針の2艇とも西風が落ちて立ち往生となった。セレニティーの右舷側の艇はジェノアだけで帆走していたが、早々とファウルして機走でマリーナに帰って行く。左舷側の艇はメインとジブで帆走していたが文字通り立ち往生。セレニティーは艇速0.8ノットで北西方向に帆走を続ける。

(ビデオはPSC製434艇中295番 Serenity です。)
USヤフー!フリッカ・グループ

2014年10月13日月曜日

エトワール カター・リグのイナー・ステイ

この艇は2012年12月に [売りに出ていた] 。現在のオーナー、ロジャーによるとロジャーは2012年2月から数えて3人目のオーナーらしい。前二人のオーナーはセイリングとは無関係の理由で夫々短期で売りに出した由。

さて前置きが長くなったが本日のテーマはオーナーの事ではない。このイナー・ステイのこと。

上のリンク先に見える様にこの艇はヘッスル2枚のカター仕立てだ。イナー・ステイは無論イナー・ジブ(ステイスル)を揚げるためのもの。

このイナー・ステイの下端はバウスプリットを固定するスルーボルト3本(周知の様に1980年代半ばの艇はまだ3本、90年代の艇は2本)の中、[一等フォアの1本] に固定してある。



もっと詳細に書くとバウスプリット固定用のスルーボルトにSS製プレイトとSS製アイを重ねて通してあり、そのアイにイナー・ステイのターンバックル下部のジョウのピンを通して固定という形。

米米米

ちなみにセレニティーも初代オーナーによるとファクトリー出荷時はカター・リグだった。初代オーナーはその後イナー・ステイを外し、フォアステイにグースネックを付け、今の様にジブをクラブ(ブーム)付きにしたのだ。ステイスルはラフにワイヤー・ロープの入ったものに変更し、ステイスル・タックはペンダント・ラインを使って固定する様にした。

2006年のセレニティー購入時にはまだこの艇同様SSアイが一等フォアのスルーボルトに装着されていた記憶がある。しかしセレニティーではジブがハンク式なので帆走日には必ずと言って良い程バウスプリット・プラットフォームに上がる。プラットフォーム上の出っ張りは足元の安全確保上好ましくない。このためアイは [一等アフトのスルーボルトに移した] 。毎日使う訳ではないアンカー(CQR)をプラットフォームから外したのも同じ理由からだ。

(写真はPSC製434艇中中 268番、1983年製の Etoile です。)
フリッカのリグ

2014年10月12日日曜日

セレニティー ハルに付着物

9月最終週末に気付いたハル左舷側の付着物。

親指の爪二つ分程の大きさ。

触ってみるとチューインガムの様でもあるがそれ程の厚みはない。




ガムテープの接着面の様なガミーな感じがまだ表面に残っていた。出航時には気付かなかった。どこでどう付いたのか分からない。

その日は無理に除去せず、自宅から溶剤を持って来ることに決定。








10月4日、持って来たのがリフト・オフのセット。

左から油っぽい付着物用、ペンやマジック等のインク用、飲食物やペットの付けた汚れ用。





先ず適当に一等左の液を含ませた布を当てて染み込ませてからフラットなねじ回しの先で慎重に大部分を剥がした。

3~4個残った小さな破片は一等右の液を充分含ませた布をしばらく当ててから擦るときれいに落ちた。





やはりチューインガムだったのだろうか。










リフト・オフが駄目ならやはり家にある [アン・ヒッシヴ] (3M5200でも剥がせる)を持って来ようと思っていたが、その必要は無かった。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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2014年10月11日土曜日

セレニティー 燃料補給

セレニティーの燃料補給口(デッキ・フィル)はフォアデッキ左舷側にある。デッキ・フィルはブロンズ製。

同じくブロンズ製のこのツールをフィルの蓋の2箇所の穴に差し込み、時計と反対周りに回して開ける。





燃料(軽油)補給時に欠かせないのがこのロート。

軽油に混ざっているかも知れない水や砂などの異物を取り除く。


これをデッキ・フィルに差し込む。

ロートの中心部にある円柱は水の分子は通さない細網で囲まれている。軽油だけが通過する。











サイフォン・パンプを使って給油。

燃料ドック(スタンド)のパンプで給油する時もこのロートを使用する。



アメリカでは大丈夫だがメキシコ以南へのクルーズには必需品と言われている。

セレニティーではこの様に燃料タンク中の残量が半分になった時に補給する。







以前は燃料ドックで給油したこともあるが、セレ二ティーのマリーナには燃料ドックが無く、隣りのマリーナからも消えてしまったので、このところ毎回近所のスタンドで黄色の軽油用5ガロン・ポリタンクに購入したものを入れている。

輸送時にポリタンクから溢れ出るのを避けるため、いつも4.8ガロン程入れて止める。今回は1ガロン3.9ドルで、計約18.7ドル。(燃料ドックで給油すると道路を走る車両に課税される税金が掛からないのでその分安くなるが、全部でこの金額なので税金は寄付。)

入れ終わるともう少しで指針がフルのマークに到達しそうになる。

これで良い。





ちなみにデッキ・フィル近くまで入れるほど満タンにすると針はF(フル)の円の左端あたりを指すが、セレニティーではそこまで入れない。そこまで入れると [燃料タンクのヴェント] から軽油が溢れ出る。セレニティーでは溢れ予防のため燃料・エアー・セパレーター(同リンク先2~3枚目の写真)を付けているが、これを付けていない艇ではいとも簡単に軽油を海にこぼしてしまうことになる。環境上甚だよろしくない。

燃料タンクはVバースの下。











セレニティーでは室内クッション新作時にこのフォア・ピーク部分だけ独立したクッションにしたのでめくってメーターを見るのが楽になった。(クッションを被せる時は上に見える長方形の小板でメーターと指孔の部分を塞ぐ。)

さて、このロートは写真の親指と中指の間の円柱部分に入った液体(水+軽油)はロートからタンクに入らずロート内に残る。


つまり、水は油より重いのでロートの底に溜まるという訳だ。給油が終わったらこの様に底に残った水(実際には視認可能な程水は存在しない)+軽油を廃油缶に捨てる。(この写真ではとりあえずポリタンクに移しているところ。)

今回(10月4日)の燃料補給は6ヶ月ぶり。通算16回目の給油。いつも運転30時間を越したあたりで給油を意識し始める。燃費は1時間あたり0.6~0.7クォート(0.57~0.66l)。

(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)
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