2015年8月30日日曜日

セレニティー 24時間運転のソーラー・ヴェントの交換

前回ソーラー・ヴェントを交換してから約2年半。また寿命が切れた。モーターの回転がだんだん弱くなり、最後に力尽きる。ソーラー・ヴェントは消耗品だ。ウェスト・マリーンは毎年1回この品を約半額のセールにするのでそのセールを待って買うのが良い。

ヴェントが働かないとキャビン内には臭気が溜まる。マリーナに着いたらすぐフォア・ハッチも開けて風通しを良くしなければならない。


交換するのは白いヘッド部分と白い筒だけで良い(白い筒も交換しなくても可だが買うと付いて来るので交換。)

黒いベース部はハッチに接着してあるのでわざわざ交換はしない。








前回まで Nicro のパッケージに入っていたものを買っていたが、今回は Marinco のパッケージ入り。




Marinco が Nicro を買ったらしい。セレニティーのヴェントは孔径3インチのもの。表面はパッケージにあるSSではなく、白いプラスティック。内容物の色とサイズを示すためパッケージ左下のリストの正方形を黄色で塗りつぶしてある。

左は故障した旧品、右が新品。反対側(太陽電池側)にはまだしっかり Nicro の文字が入っている。





新品に入っている電池は充分充電されていない。つまり夜にモーターが止まってしまう。従ってメーカーは通常この写真に見える黒いスイッチをオンにせず、まずソーラー・パネルで2~3日電池を充電することを推奨している。しかしセレニティーでは今回旧品に装着された既に充電済みの電池があるのでそれを入れてすぐにヴェントを運転開始させる。

これは新品に付いて来た充電されていない電池。









旧品に仕込んで有るこの電池を新品に移して使う。









(実はこの電池、数週間前、モーターが壊れているのではなく電池のせいではないかと思って入れ替えてみた品で、決して古い品ではない。)

電池を充電済みのものに入れ替えた後、トップ部分をベース部にネジ3本で留め、作業を完了。





これでまた、キャビン内の通風が昼夜関係なく、24/7/365 で良くなる。

右、旧品。紫外線で結構黄ばんでいる。










(写真はPSC製434艇中295番 Serenity です。)

2015年8月15日土曜日

セレニティー Back on the Market

8月15日土曜日に引き渡す予定だった新オーナーが最後の最後で身を引いてセレニティーは継続して売り出しとなった。この2週間、艇を2回訪問、メールでも文字どおり毎日質問に答えたが、気を入れ直して行くことにする。

2015年8月11日火曜日

セレニティーの新オーナー


設定した期日まで待ったが日本からの購入問い合わせは全く無かった。

決定した新しいオーナーはサンフランシスコ湾の地元の夫婦。既にリタイアした元警察官のロンと奥さんのサンディー。サンディーは1977年、サンフランシスコ市の南隣りのパシフィカという町で自作フリッカを造るのを手伝った経験の持ち主。(その艇は造船中の写真集を見せてもらったが自作フリッカでは珍しいファイバーグラス製だった。)ともかく夫婦共経験豊かなセイラーで安心してセレニティーを引き継いでもらえる。

セレニティーもホッとしているに違いない。これからもSF湾のサウスベイで強い夏風を楽しんで欲しい。母港は現在のマリーナより約8マイル南のマリーナになる。

2015年8月6日木曜日

日本人セイラーたちの話題 2つ


フリッカではないが、2015年夏、日本のセイラーたちの話題を2つ。

先ずは日本でも良く知られているL.A.からホノルルまでの TransPac レースの話し(ちなみに英語ではトランスパックではなく、トランズパックと読む)。この隔年開催の伝統のレースは今年で48回目。今回のレースに参加した山口県周南市を母港とする30フィート艇フォーティッシモ II が現地時間7月30日にゴールした。フィニッシこそ全参加艇中最後となったが、この完走は日本からL.A.までの回航、ホノルルから日本への回航と合わせ、仲間4人の記憶に人生のハイライトの一つとして残るだろう。詳しくは [こちら] 。

もう一つは各々シングルハンドで太平洋を横断、無事ゴールデン・ゲイト・ブリッジをくぐっだ [64歳と63歳のセイラーの話し] 。リンク先写真左はコガ氏、右アベ氏。コガさんは30フィート艇ツヨタカで54日、アベさんは34フィート艇ユキカゼIIで49日の記録。お二人ともまさに人生最高潮という感がある。尚、アベさんはとんぼ返り、再びノンストップで日本に帰り、コガさんは今月中旬にハワイ向けに出航、そこでゆっくりして日本への帰着は来春になるらしい。また各艇ともシングルハンドでの帆走にモニターのウィンドヴェインを装着しているそうだ。

2015年8月4日火曜日

フリッカのときどきイチマイ ?


お知らせ

当ブログは本日より『フリッカのいちにちイチマイ』ではなく、『...ときどきイチマイ』になります。その中『...たまーにイチマイ』になるかも知れません。

無論当ブログが不定期になっても世界各地のフリッカがいなくなる訳ではありません。www.flicka20.com や yachtworld.com、またキーワード Flicka 20 のネット検索で当ブログ未登場のフリッカが見つかりましたらご自分で一枚いちまいの写真の絵解きをお楽しみくださればと思います。

これまでのご精読ありがとうございました。

Smooth Sailing,
当ブログ筆者拝

2015年8月3日月曜日

メインのヴァキータ II エンジン

旧型デッキ・モールドによる船内機仕様艇のエンジン・ルームを見られる機会はなかなか無かった様に思う。

左舷側(画面右)の外付け燃料フィルター(油水分離器)の位置が随分手前になっている。





その下、スルー・ハルの位置が後期艇とは左右逆で、エンジン取水口が左舷側(画面右)にあるのが目を引く。取水口から入った冷却水はエンジン・ルーム内の右舷側壁に装着した水ろ過器を通ってエンジンの冷却水ポンプ入り口まで降りて来る。

下の写真はコックピットからの1枚。

エンジン・ルーム内のイナー・ライニングの形状が後期艇とは少し異なる。ウォーター・ロック(マフラー)の型や位置も然り。


エンジン・エアー・フィルターの筒の向きは水平にすべき。これだと重力の関係で液体でも何でも筒の中に落ちてしまう。

(写真はPSC製434艇中、番数不詳、Vaquita II です。)
フリッカ・データベース

2015年8月2日日曜日

メインのヴァキータ II 室内 2

フォアからアフトを望む。バルクヘッドも白。

コンパニオンウェイは旧型デッキ・モールドなのでステップは計2段。この艇ではその上にさらに一つ小型のステップを付けた。


旧型デッキ・モールドのコンパニオンウェイは切り込みが深いため差し板は幅広の4枚式。しかし荒海でキャビン内に不意に水が流入するのを防ぐため一等下の板を差しっ放しにした場合、その板をまたいでコックピットに出入りすることになるため、この小さなステップを付けたのだ。

この写真では下2枚の差し板を差してあるがそれならもっと浸水防止効果がある。下1枚だけの場合はちょうど新型デッキ・モールドによるコンパニオンウェイ底部にあるブリッジ・デッキと同等の高さとなる。

左舷側ギャリー。

サイドデッキ下にあるカボードの引き戸2枚はもともとティークだが、そこも白く塗ってある。



上の写真ではクォーター・バース入り口に、下の写真ではギャリー・シンクに小型プロパン・タンクが置いてある。この艇のコンロはプロパンらしい。

画面右下のテーブルは90度引き上げ水平にした後さらにアフト側に展伸出来る様にも見える。そうなら長いセッティーにはピッタリだろう。


左下、クォーター・バース入り口のギャリー側壁にも何やら仕掛けがあるが残念ながら他に写真が無いので詳細は不明。

(写真はPSC製434艇中、番数不詳、Vaquita II です。)
フリッカ・ホームページ

2015年8月1日土曜日

メインのヴァキータ II 室内

この艇もハルとデッキをパシフィック・シークラフトから購入して残りはオーナーまたはオーナー依頼のプロが仕上げたオーナー・コンプリーション・ボート(キット・ボート)だったのかも知れない。室内側壁と天井は白い板張り。キット・ボートでなければ、後で何代目かのオーナーが張り替えたのだろう。

この艇は両舷にコンプレッション・ポスト(柱)のある数少ないPSC製フリッカの一つだが、そのポストまで白く塗ってある。


ギャリー・カウンタートップも白。

Vバースのクッションを外したところ。










この艇はバースの下だけでなく、両舷の壁のイナー・ライニングにも孔を開け、ハルとイナー・ライニングの間にある僅かなスペースも収納にし、アクセス口を設えてある。

コンパニオンウェイから見た室内の引きサイズ写真。

両舷のコンプレッション・ポスト間、Vバースのフィラー部分にヘッド(WC)があるオープン・レイアウト。

個室ヘッドが無い分セッティーが長い。バースとしても充分使用可能だ。







開閉型ブロンズ製ポートライトの下、サイドデッキ下の棚には置いたものが落ちない様にバンジー・コードを仕込んである。



(写真はPSC製434艇中、番数不詳、Vaquita II です。)
フリッカ・ニューズレターのページ